地域に友情を広げることこそ“人生の価値創造”

2014年1月14日(火)更新:2
【名字の言】
 東京のある区で、70代半ばの男性が拍手に包まれ入会した。「明るい記事がいっぱいだね」。本紙の長期購読者で、気に入った言葉をノートに書き写してきた▼紹介者の壮年は15年来の付き合いで、どんな話にもじっくり耳を傾けてくれた。地域の婦人部員も気さくに声を掛けてくれる。彼が感じた学会のぬくもりは、新聞の記事と少しも違わなかったという▼65歳以上の一人暮らしの会話頻度に関する調査がある(国立社会保障・人口問題研究所)。電話での会話も含め「2週間に1回以下」の人は、女性は約4%だが男性は約17%。「毎日の会話がない」人となると男性は2人に1人、女性は3人に1人に上る。社会的に孤立している人、特に男性の多さが浮かび上がる▼思想家エマソンは言う。「あらゆる人間関係において、隣近所というもののもつ圧倒的な重要性をまず考えよう」(小泉一郎訳『エマソン選集3』日本教文社)。この言葉を引いて池田名誉会長は、地域に友情を広げることこそ“人生の価値創造”と訴えた▼独居世帯が増えるなか、地域の友好に尽くす学会員の存在は、ますます大切になる。近所付き合いが苦手な男性も、まずは声掛けから始めてはどうか。その一言を待つ人は、必ずいるはずだ。(陸)
   (聖教新聞 2014-01-14)