逆境で学び鍛えた日々を誉れとする

2014年1月25日(土)更新:3
【名字の言】
 一日の最低気温は通常、明け方に記録されることが多い。つまり、本紙が配達される時間帯だ▼先日、今季の全国最低気温である氷点下31・3度を記録した北海道・歌登。ここにも、配達歴20年以上のメンバーはじめ、5人の本紙配達員がいる。大雪をかきわけ、やっと車を出しても、低温すぎてエンジンがかからないことも。そのため、就寝前に一度エンジンをかけて温めておくなどの準備が不可欠。一回の配達にも人知れぬ苦労がある▼厳寒の朝、大自然は美しい表情を見せる。空気中の水蒸気が凍り舞う「ダイヤモンドダスト(細氷)」。それに太陽光が反射して帯状に輝く「サンピラー(太陽柱)」。水蒸気が川面で花のように凍る「フロストフラワー(霜の花)」。「厳しい環境だからこそ、見えるもの、楽しめるものもあるんです」と歌登の配達員が語ってくれた▼池田名誉会長が北海道を初訪問し、今年で60年。恩師・戸田第2代会長は、故郷・厚田の海岸で名誉会長に語った。「この海と厳しい自然が、僕を育ててくれたんだ」▼逆境で学び鍛えた日々を誉れとする。ここに、三代会長以来の学会精神がある。寒風の中を、きょうも快活に進む配達員の方々こそ模範。絶対無事故を祈らずにいられない。(鉄)
(聖教新聞 2014-01-25)