“仏法について質問すること自体が素晴らしい”“大善根となりますよ

2014年1月31日(金)更新:3
【名字の言】
 NHK大河ドラマ軍師官兵衛」で脚光を浴びている黒田家では代々、藩政を協議する「異見(いけん)会」を開いていた。別名は「腹立たずの会」。どんな意見にも“腹を立ててはならない”というおきてがあったからだ▼会にはさらに、いくつかの鉄則があった。出席者の身分は問わない。何を言ってもいい。しかし個人的な攻撃は禁止する、など。この「腹立たずの会」で結束が強まり、「黒田家が幕末まで存続できた」といわれている(童門冬二著『参謀は名を秘す』日経ビジネス人文庫)▼日蓮大聖人のお手紙には、門下の質問に答えられた御返事が多くある。法の正邪には峻厳だが人には温かく、何でも聞ける雰囲気が大聖人にはあったのだろう。ある婦人には“仏法について質問すること自体が素晴らしい”“大善根となりますよ”と最大に賛嘆された。婦人がどれほど勇気づけられたか、察するに余りある▼号令一下の権威主義、冷たい官僚主義との戦いは、あらゆる組織にとっての宿命といえる。それらの対極こそ、仏法の人間主義だ▼互いの尊敬の上に何でも語り合えるところは明るい。喜びがあり納得があり発展がある。わが支部、わが地区の友と、にぎやかに対話を。それが創価家族の前進のリズムである。(誠)
   (聖教新聞 2014-01-31)