アルゼンチン青年文化総会・ターニングポイント・スタートライン 他

2014年3月1日(土)更新:1
【第1回 アルゼンチン青年文化総会 池田大作SGI会長がメッセージ】
●私たちは、永遠に師と共に前進――会場の熱気が最高潮に達したアルゼンチン青年文化総会のフィナーレ。後継の誓いを込めて、テーマ曲「ミ・マエストロ・デ・ビーダ(人生の師匠)」を力強く(ブエノスアイレス市で)

《社会を潤す「良き市民」の連帯さらに》
●アルゼンチン広布50周年を記念する第1回「アルゼンチン青年文化総会」が2月22日(現地時間)、ブエノスアイレス市のマルビーナス・スタジアムで盛大に行われた。これには池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長がメッセージを贈り、「題目を唱えに唱え、自分らしく、勇敢に、誠実に、良き市民として人々のため、社会のために貢献しながら新たな仏縁の拡大を」と呼び掛け、世界広布新時代の「さきがけ」となって、威風堂々と世界を牽引していただきたいと念願した。文化総会はインターネットで各地の会館など153会場に中継され、あわせて約1万5000人が参加した。席上、ブエノスアイレス州の州都ラプラタ市からSGI会長への「傑出した人物」称号が授与された。

 オープニングの華やかな演目に続いて、学会歌「人間革命の歌」の合唱が響くと、舞台に設置された大型スクリーンに映像が浮かんだ。
 世界広布の伸展を伝える写真や池田SGI会長の映像が映し出されると、会場を埋め尽くした全ての参加者の視線は、スクリーンに引き込まれていった。
 目頭を拭う人もいる。“センセイの指針を胸に挑戦した日々”“師に応える人になろうとの誓い”――さまざまな熱い思いが、一人一人の心に去来していた。
 映像が終わってマイクを取った出演者が叫んだ。
 「センセイが世界の隅々に播かれた妙法の種は今、平和・文化・教育の連帯になり、192カ国・地域に広がりました!」
 そして高らかな声が会場に響きわたった。「ビエン・ベニードス!(ようこそ!) センセイ」
 会場の片隅から舞台を見つめていた女子部のロレーナ・ルイスさんは、「この会場には、確かにセンセイの心が満ちていました。アルゼンチンは、師の心を永遠に受け継いでいきます」と声を弾ませた。

   (聖教新聞 2014-03-01、以下同)


ブエノスアイレス州の州都ラプラタ市から池田大作SGI会長に「傑出した人物」称号】
●ラプラタ市の「傑出した人物」称号の決議書が、同市被害者支援局のロクフェル局長、フォンタナ女性局長から託された(ブエノスアイレス市で)
アルゼンチン共和国ブエノスアイレス州の州都ラプラタ市から、平和・文化・教育への多大な貢献を讃え、池田大作SGI会長に「傑出した人物」称号が贈られた。2月22日、アルゼンチン青年文化総会の席上、同市被害者支援局のワルテル・ロクフェル局長、シルビア・フォンタナ女性局長から、大場SGI理事長に「決議書」が託された。
 昨年4月、市全域を豪雨が襲った。市と被災住民の集会で、多くの人々が苦情を述べる一方で、SGIの友が“苦難の時こそ、人間は強くなれる”と発言。会場の雰囲気は一変し、皆で被害に立ち向かおうとの勇気の心が生まれた。
 これによってSGIを知ったブルエラ市長は、力強いリーダーシップで「良き市民」の連帯を育むSGI会長への共感を深め、今回の授与に至った。
 ロクフェル局長は、市を代表して次のように語った。「私たちの役割は、人々の人権、そして平和を守ることです。SGI会長こそ我々の模範なのです。
 そして、本日の文化総会に象徴されるように、青年を次代の主人公と信じ、力を発揮させているSGI会長を讃えたいのです」


【ターニングポイント 岩手県大船渡市で研修医として奮闘 松本昌泰さん】
《少しでも、わずかでもいい。 この地のために!》
東日本大震災から3年〉
●「昌泰(よしやす)くんが、信心で医者になるという夢をつかんだら、お父さんもきっと、喜んでくれるよ」
 父のうれしそうな姿を思った時、涙があふれた。
 「だまされたと思って、本気で祈ってごらん」
 真剣に信心しようとは、これまで考えたことがなかった。しかしその時の言葉は、胸に残って離れなかった。
 朝30分、夜1時間の唱題。だまされてみよう――そう思い、祈り始めた。
 父が「自分で決めたことは、最後までやり通せ」と言ってくれている気がした。
 そして、池田名誉会長の言葉は、さらに奮起するきっかけとなった。
 「信心の行動を起こしてこそ、祈りは叶う。大いなる祈りが、大いなる行動につながる。そして、大いなる結果を生むのである」
 唱題を重ねるほど、絶対に合格するんだ、という気持ちがどんどん強くなった。
 その思いとは裏腹に、4度目、5度目の受験も不合格だった。しかし、これまでとは違う感覚があった。“まだまだやれる!”
 6度目の挑戦でつかんだ岩手医科大学の合格通知。2007年(平成19年)3月、ようやく訪れた“春”だった。生まれ育った北海道から、岩手県へ渡った。

〈札幌創価幼稚園卒の医師〉
●2011年3月11日。まもなく大学5年生を迎えようとした時、大震災が襲った。
 名前しか知らなかった岩手県。だが5浪の末、今、自分はこの岩手にいる。ここにいる意味を考え、祈り続けた。
 昨年3月。松本は、札幌創価幼稚園の卒園生として初めて、医師国家試験への合格を果たす。
 一日も早く力をつけ、医師として苦しむ人を救っていきたいとの思いは、日増しに強くなった。
 研修先は、震災直後、連日100人前後の患者が搬送され、災害拠点病院となった県立大船渡病院に決まった。
 医療現場に立つと、命の重さを感じずにはいられない。
●“そうだ。誰よりもこの目の前の一人のために全力を尽くそう。笑顔で接していこう”
●少しでいい。わずかであってもいい。一歩一歩、この地で自分の役割を果たすために前へ進む。大船渡の景色を見つめるたび、いっそう気持ちが高まる。
 その決意を、父もきっと、喜んでくれるだろう。


【スタートライン 経営コンサルタント 心理カウンセラー 小倉(おぐら)広さん】
《もしかして「自分でやった方が早い病」にかかっていませんか?》
●「必ずみんなが一度はかかる病気だと思いますよ(笑い)。
 この病の症状は『部下や後輩に、上手に仕事を任せられない』ということ。20代のうちは“自分でやった方が早い”という発想でいい。スキルを高めて力を磨く時ですから。しかし30代は別。その発想が自分にも周囲にもマイナスになってしまう。
 30代は、自ら結果を残す“プレーヤー”から、チームを率いる“マネージャー”的役割へと脱皮することが求められます。若手を育成する役割も増える。なのに“自分でやった方が”という判断をしてばかりでは、業績は伸びても、人材育成の方は手つかずで残ってしまうわけです」
●「この病に陥りやすいのは、まず、部下や後輩は頼りない、自分のほうが“デキる”と思っている人です。でもこれでは本末転倒。若手にとって、仕事こそ成長の機会です。仕事を任されてこそ、人は育ちます。『成長してから任せよう』と思っていても人材は出てきませんよ。
 しかも今は、僕が社会人を経験したころとは逆の、低成長・ワークシェアの時代。仕事の絶対量が減少する中で、さらにリーダーが『自分でやる』となれば、部下や後輩から成長のチャンスを奪うことになる」
●「仕事を頼めないのは、必ずしも“優しさ”ではないですよ。何より、成長の機会を与えていない。それに、リーダー自身が仕事を嫌なもの、つらいものと捉えていては、部下たちの意欲も上がりません。
 逆に『仕事を任せるよ』と伝えたら、『やらせてほしい』『こんなアイデアがある』と、積極的な反応が返ってくるかもしれない。つまり、『任せられない』ということは、人のやる気や善意を信頼できていないということなんです。
 ですから、根っこは同じ。“病”の原因は、自己中心の考え方や、相手に信頼を置けない臆病さ。部下にとってみれば、自分を信頼してくれない上司と働くのはつらいですよ。そんな上司は、遅かれ早かれ痛い目を見る」
●「確かに、仕事を任せれば、部下や後輩は失敗するかもしれない。時間もかかる。ですから任せることは、『相手を信じ切れるのか』という、リーダー自身の姿勢と覚悟が問われる困難なチャレンジなんです。そして、困難の先にこそ成長もあります。
 困難に挑んでいるのは、仕事を任された部下も一緒。だからリーダーの役割は、困難に挑戦したいというエネルギーを、絶えず充電してあげること。つまり、勇気づけであり、励ましです。その時に一番大切なのは、『君ならできる』『君は立派なプロフェッショナルなんだ』というリスペクト(尊敬)を相手に示すことでしょう。
 すると、こちらも下手に口は出せない。相手を子ども扱いすることになりますからね。かといって見捨てもしない。きっとできると信じ、忍耐強く待つ。何かあればしっかりとフォローする。この姿勢こそ本物のリーダーだと思います」

〈「任される」のはどんな人?〉
(1)自分で締め切りを設定する
●大切なのは、明確に期日が決まっていないものについても、自ら周囲に締め切りを宣言して、仕事を進めること。これができる人は、仕事全体のスケジュールを管理できると見なされます。自分で自分に負荷をかけることで能力も伸びます。これこそ、「任せてもらう」ための第一歩です。

(2)選り好みのない人に信頼が
●本当に大事なのは、地味で面倒に思える仕事にも、同じ意欲をもって取り組めるかどうか。他の人が嫌がりそうな仕事でも、一生懸命に取り組んでくれると分かれば、上司だってどんどんチャンスを与えようという気持ちになるからです。


〈「任せる」時の6つのポイント〉
(1)「丸投げ」は「任せる」ではない
 仕事の“丸投げ”では、任せたことになりません。心の持ち方としては思いっきり任せる感じで、ただ行動としてはきっちりとフォローする。いざとなれば、いつでも助け船を出せる状況を整えておくことです。

(2)「作業」ではなく「責任」を任せる
 責任を与えず、作業だけを任せるリーダーのもとからは「作業を押しつけられるだけ」と、人が去っていきます。仕事は常に責任とセットにして任せるようにしましょう。仕事への意欲は、責任感に比例するからです。

(3)相手に「失敗する権利」を与える
 仕事を任せた部下が失敗してしまう場合もあります。しかし、人は失敗から学ぶもの。1度や2度の失敗で、部下からその権利を奪わないようにしましょう。任せることは、決して自分が楽をするためではないからです。

(4)短期だけでなく、中長期を考えて
 仕事を任せると、短期的な成果を上げるのは難しくなります。しかし、リーダーの責務は部下の育成です。そのためには中長期的な視点が必要。両立は困難ですが、あえて挑戦することで、自分の存在価値も高まります。

(5)いつも部下の隣を一緒に走る人に
 「あの件はどうなってる?」――強い口調での催促は部下の主体性を奪います。「質問したいことがあれば答えるよ」「何か手伝えることはあるか」など、部下の不安を取り除き、一緒に進む姿勢を示すことが大切です。

(6)どんな時も「未来志向」で望む
 最も大事なのは、失敗を繰り返さないこと。そして、再び挑戦できるように気持ちの切り替えを促すことです。また、目標が達成できた時こそ、新しい目標を設定して進んでいけるようなアドバイスが重要です。