ケニア、ナイロビ大学と創価大学・地域紀行 名古屋市港区 他

2013年12月20日(金)更新:5
環境学ヴァイツゼッカー博士との対談「地球革命への挑戦」を掲載 学術誌「東洋学術研究」最新号が完成】
東洋哲学研究所の学術誌「東洋学術研究」最新号が完成した。
 これには、池田SGI会長とドイツの環境学エルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー博士との対談「地球革命への挑戦――人間と環境を語る」を収録。本対談は、月刊誌『潮』で6回にわたって連載された内容に続くものである。
 今回の対談では、「新しき文明の要件」や「市場原理主義への歯止め」などをテーマに、“持続可能な地球社会”を築くための根本課題が語り合われている。
 SGI会長は、核兵器や環境破壊、食糧危機などの現代社会が直面する数々の脅威を踏まえつつ、その背景に横たわる文明の病理について指摘。それに対してヴァイツゼッカー博士は、目指すべき新しい文明の要件として、「社会的公正」と「環境的公正」の2点を挙げた。
 さらにSGI会長は、生命の尊厳に基づく“相互尊敬の共同体”を目指す思想こそ、持続可能な地球社会を築く礎となると論じている。
 特集は「世界の中の『法華経』」。スペインでの「法華経」連続講演会の内容や、「ロシア科学アカデミー東洋古文書研究所所蔵梵文法華経写本(SI P/5他)――写真版」に寄せられた序文・論文等を収めている。
   (聖教新聞 2013-12-20、以下同)


創価大学中央教育棟落成記念 明石元国連事務次長が講演会】
創価大学(東京・八王子市)の中央教育棟落成記念「グローバル人材育成推進事業」講演会が19日、同棟内のディスカバリーホールで行われた。
 元国連事務次長の明石康氏が記念講演。その中で氏は、グローバル人材の要件として「チャレンジ精神」「異文化理解力」「外国語コミュニケーション能力」に加え「旺盛な知的好奇心」を挙げた。
 創大の馬場学長、文部科学省高等教育局高等教育企画課の有賀理・国際企画室長があいさつした。


【アフリカに人間教育のスクラム ケニア・ナイロビ大学と創価大学 学術交流25周年記念シンポジウム】
《創大創立者がメッセージ ケニア作家協会インダンガシ会長が講演》
●創大創立者の池田名誉会長がメッセージを寄せ、「混迷の時代にあって、『教育』こそが、民衆に平和と幸福をもたらす聖業であります」と強調。25年にわたり、多くの学生や教職員が両大学を往来し、英知のネットワークを広げてきた貴重な歴史に感謝を述べ、今後も若き俊英たちの手で、信頼と友情の輪を幾重にも広げていっていただきたいと期待を寄せた。
●「傑出した平和主義者であり、人間主義の指導者である池田博士が創立した創価大学の存在意義はきわめて大きい。その大学と交流を結ぶナイロビ大学の使命も計り知れません。両大学の発展に尽力していきたい」(インダンガシ会長、以下も)
●「池田博士との思い出がきのうのことのように蘇ってきました。博士の精神を受け継ぐ創大生の姿に、ナイロビ大学の学生も大きな啓発を受けています。私自身、博士の崇高な思想や偉業を多くの人々に語り広げていくことを決意しています」
●「創大にはエネルギーが溢れ学生の表情が輝いています。わが大学の未来永遠の発展のため創大と共に進みたい」(ナイロビ大学文学部 ワサンバ副学部長、以下も)
●「学生たちは創大訪問を通して、大きな啓発を受けました。“若き創立者たれ”“大学建設の主体たれ”との創大の精神を体現しようと、学生同士で活発な議論を繰り広げています。さらに、新入生歓迎の行事は、学生主体で実施することが決定しました」
●「両大学が手を携え、世界市民のリーダーを育成していきたい。創大は社会に大きく開かれた大学です。ナイロビ大学は創大から、もっと多くのことを学んでいきたい」(人文社会科学系のンジェル・カレッジ長)
●「創価教育の素晴らしいさをあらためて実感しました。私は間もなく卒業を迎えますが、後輩たちに創大精神を語り継ぎます。ナイロビ大学でも、創大生のように、学生が中心となり、大学建設に尽力していきます」(マギー学生会副会長)


【地域紀行 名古屋市港区 伊勢湾台風を越えて】
《変毒為薬のドラマを》
●1週間後、名古屋に救援に来た池田名誉会長(当時は総務)との出会いを刻む。
 「冬は必ず春となるよ。変毒為薬して必ず幸せになりなさい」と、両手を固く握り、力強い励ましを送る名誉会長
●「この地域の変毒為薬をしてみせると誓って、動きに動いてきました」
●あまりに休まなかったので「動かないと不安な体になってしまったわ」と笑う。
●「この題目はすごいよ!」どこに行っても、誰と会っても対話の花が咲く。
 「幸せになるには、信心が一番だから」
 地域の変毒為薬を――師との誓いは今も赤々と燃えていた。
     ◆◇◆
●「そういう温かな姿を見ていたものですから、抵抗なく入会できたのだと思います」
●「夫と向き合った27年に一点の悔いもありません。今こうして心穏やかに暮らせる。こういうのを絶対的幸福というんでしょうかね」
●「俺が信心するのは、自分のためじゃない。お前たち家族のためだ」

〈近隣を守る誇り〉
●「人命を守ることを第一に考えてきました」
●「その方は命を落としましてね。悔しかった……」
●渡邊さんの地域は、住民の半数以上が高齢者。孤立化が進む中にあって、どうやって近隣間で「共助」の心を育んでいくかが課題だった。
●今では、高齢者同士が道ばたで話す光景をよく見掛けるようになったという。
 集会所に生き生きと集う高齢者に顔をほころばせる渡邊さん。その姿から、地域を守る誇りが伝わってきた。
     ◆◇◆
●「あの状況を見れば、誰だって何かをしたくなります」
 近隣の友と干潟の清掃を。干潟を守る署名活動も行ってきた。諸団体の動きもあり、藤前干潟は2002年、ラムサール条約の「国際的に重要な湿地」として登録された。
 「自然と共生しつつ町を発展させていく。それが社会の変毒為薬だと思うから」
 港区の共が口にする「変毒為薬」。その言葉こそ名誉会長との約束である。
 明年は、伊勢湾台風から55年を迎える。