太陽が昇ると目に映る世界は一変する

2014年1月1日(水)更新:3
【名字の言】
 夜明け前の仙台市青葉城址に上った。凜とした空気の中、東天がオレンジ色に染まりだす。やがて、赫々たる旭日が昇り、一日の開幕を告げる。眼下に街並みが姿を現し、朝日を浴びたビル群や川面がキラキラと輝きだす。陽光に包まれた街全体が力強く律動を開始する朝の情景は、息をのむほどに美しい▼太陽が昇ると、目に映る世界は一変する。人類の歴史も同じだ。世界を変え、時代を開くのは、旭日のごとく、民衆を希望で照らす偉大な人間が“一人立つ”ところに端を発する▼60年前の春、池田名誉会長は、恩師・戸田城聖第2代会長と早朝の青葉城址に赴いた。「学会は人材をもって城となす」と、恩師が示した指針は、そのまま「弟子の誓い」となった。後年、再び城址を訪れた名誉会長は詠んだ。「人材の 城を築けと 決意ます 恩師の去りし 青葉に立つれば」▼御聖訓に「一は万が母」(御書498ページ)と。何事も一から始まる。不滅の人材城の構築を誓う真正の弟子として、一人立った名誉会長の激闘は、今や世界の平和と民衆の幸福という万波へと広がった▼本年は、小説『人間革命』の執筆開始から50年。続編の『新・人間革命』へと流れ貫く主題は「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」。広布に生き抜くとき、宿命は使命に変わる。師の心をわが心とする弟子が、今いる使命の場所で一人立つとき、世界広布新時代は動き始める。(城)
   (聖教新聞 2014-01-01)