響き合う魂・生死一大事血脈抄・いまを刻む 明日を創る 他

2014年1月14日(火)更新:4
【全国で「成人の日」勤行会 名誉会長が指針を贈る】
●自分らしく、誓いに生きる青春を!

《男性の新成人へ》
 誓願の人生を!
 挑戦の人生を!
 勇気ある人生を!
 
 君の成長こそ 私の願いである。
 君の勝利こそが 私の人生の
 総仕上げの勝利であるからだ!
 
  未来に生きゆく創価の青年を
   諸天よ護れ! と祈りつつ

《女性の新成人へ》
 朗らかな人生を!
 負けない人生を!
 尊き誓いの人生を!
 
 貴女の幸福こそ 私の願いである。
 貴女の勝利こそが 私の人生の
 総仕上げの勝利であるからだ!
 
   希望あふれる華陽の乙女を
   諸天よ護れ! と祈りつつ

●「成人の日」記念勤行会が13日を中心に、全国各地で晴れやかに開催された。
 池田名誉会長はメッセージを寄せ、友の門出を祝福。また「世界広布新時代の太陽の君よ/貴女よ」と呼び掛け、指針を贈った。
 メッセージの中で名誉会長は、創価の新成人は世界の未来にとって最も大切な宝の人であると強調。「世界一の生命哲学とともに、それぞれの夢へ、力の限り進みゆけ!」と望んだ。
 さらに、家族や友人をはじめ、縁する人々に希望と喜びを広げられる人になっていただきたいと念願。世界と社会は、生命力あふれる、哲学と信念を持った青年の登場を待望している。学会創立100周年となる2030年を大仏法の光で照らしてゆく存在として、挑戦と誓いの人生を朗らかに、悠然と勝ち進んでほしいと述べた。
 東京・新宿総区の集いは13日、新宿池田文化会館で賑やかに行われ、新成人の小林直樹さん、赤羽美智代さんが次代を担いゆく抱負を述べた。
   (聖教新聞 2014-01-14、以下同)


【響き合う魂 SGI会長の対話録 第24回 フランスの美術史家 ルネ・ユイグ氏】
《人間革命の夜明けへ 私は“義勇兵”として戦う》
●氏が語るのは、物質主義への憂慮だった。
 「人間の生命は、家の屋根のようなものです。二つのものが、相反しているように見えながら、互いに支え合っています。
 一方の傾いた屋根は、外の物質世界、科学の世界に向かっている。もう一方の屋根は内面に向かっている。
 この屋根は、どちらか一方が崩れると、他の一方も崩れます。現代の世界は物質世界の方があまりにも発展し、屋根に大きなゆがみが生じてしまっています」
 産業革命以来、世界に広がった西洋文明は、核戦争の危機、公害、貧富の格差、機械化による人間阻害など、深刻な行き詰まりに直面していた。
 その時代に、目覚ましい復興を遂げたのが東洋の日本であり、その日本で最も大衆の支持を受け、社会改革へまい進する「生きた仏教運動」が創価学会であった。
●75年5月20日、パリで再会した時、ユイグ氏は語った。
 「私たちの感覚がとらえる物質の存在の背後に、無限に大きく、無限に深い実在があります。この深い実在を“根源的なるもの”と呼んでいいと思う。“美”の追求は、すなわち芸術は、そういう深みに向かうものなのです」
 SGI会長は応じた。
 「その深みを仏法では『仏界』と呼びます」「創価学会の価値創造の運動は、仏法を基底にした美の追求をも包含します」
       ◇
●40年6月にパリが陥落。意気揚々と入城したナチスが、ついに42年、“美術品をよこせ”と迫ってきた。
●氏のもとに来たゲーリング元帥の部下に、氏は言い放つ。
 「芸術品を交換しましょう。スペインのフランコ総統は、フランスがスペインの美術品を返還したとき、そのお返しに美術品を寄贈してくれましたよ」
 抵抗すれば撃たれるかもしれない。だが、氏はひるまなかった。
 「ここにある美術品はフランス一国の文化遺産ではない。全人類の財宝です。ドイツが真に文化国家であれば、美術品を守るでしょう。もし破壊するなら、あなた方は野蛮人というほかない」
 氏の気迫に押され、部下は一端、引き下がった。略奪の汚名を嫌った元帥は、交換を承諾する。計算通りだった。
 氏は、相手が渡したくない品を要求するなどして、巧みに交渉を長引かせる。美術品に指一本触れさせず、ついに終戦を迎えた。
 それは「ナチスの『魂なき野蛮な知性』と、ユイグ氏の『魂こもる温かい英知』との対決であった」(SGI会長)。
 そして氏は、この“エスプリの闘い”に勝ったのである。
       ◇
●SGIの運動に浴びせられた、いわれなき中傷に対しても、敢然と擁護の声をあげる氏であった。
●「夫は、いつも会長のことを話しておりました。人生の最後の瞬間を迎えるまで、会長のことを思っておりました」
 ひとたび結んだ信義は、命燃え尽きるまで絶対に裏切らない。氏の知性は、艱難で鍛えた者だけが持つ、鋼(はがね)の輝きを放っていた。
 「結局、私が最も要請していることは『人間革命』です。私は、この人間革命の夜明けへ、一人の『ヨーロッパ義勇兵』として戦います!」
 氏の叫びは今なお、民衆の平和への行進を鼓舞し続けている。


【御書池田大学運動のために 生死一大事血脈抄(上)】
《妙法は生死の苦悩を乗り越える根本法》
〈御文〉
 然れば久遠実成の釈尊と皆成仏道法華経と我等衆生との三つ全く差別無しと解(さと)りて妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり、此の事但日蓮が弟子檀那等の肝要なり法華経を持つとは是なり (御書1337ページ2行目〜4行目)

〈通解〉
 したがって、久遠実成の釈尊と、万人が成仏するための法である法華経と、私たち衆生の三つは全く差別がないと理解し確信して、妙法蓮華経と唱えたてまつるところを「生死一大事の血脈」というのである。
 このことは日蓮の弟子檀那らにとっての肝要である。法華経を持つとは、このことを言うのである。

〈名誉会長の講義から〉
 「弟子檀那等の肝要」――弟子の道の根本とは、何か。
 仏の願いであり、日蓮大聖人の大願である広宣流布に生きることです。
 法華経の精神、すなわち、万人成仏の実践に生きることです。
 その中に「仏界の生死」の法が脈動するのです。それでこそ、真の意味で「法華経を持つ」といえるのです。
   ◇ ◆ ◇
 仏の本源の生き方に直結しているから、学会員は根源の生命力に満ちあふれているのです。
 久遠の慈悲の行業(ぎょうごう)を実践しているから、学会員は、何があっても根本は明るいし、また楽しいのです。
 「仏界の生死」に連なっているから、創価の師弟の生命は、強靭であり、負けない。
 真の生死観に生きゆく私たちは、真の哲学を持つ賢者であり、真の信念に生きる勇者です。学会員の慈悲の実践に、人類の生死観の模範があり、境涯革命の先駆があるのです。
   ◇ ◆ ◇
 今世において正しき信心を最後まで「持続」するとき、三世にわたる生死の繰り返しが生死一大事の血脈として一貫し、まさしく「妙法蓮華経の生死」となって現れてくるのです。
 ゆえに、「今世の持続」「生涯の持続」が大切です。
 広宣流布に生き抜き、最後まで信心の正念が貫かれたとき、その姿それ自体が「一生成仏」です。そのとき、死は「生の断絶」ではなく、「生の完成」になるのです。
 それは、「より深く、より新しい生への旅立ち」でもあります。そのような死に、恐れや不安が微塵もあるはずがありません。まさに「生も歓喜、死も歓喜」なのです。
 (いずれも『生死一大事血脈抄講義』から)


【新生東北 since 2011.3.11】
《いまを刻む 孫の成長 祖母の大きな支えに》
●美咲さんは、美惠子さんから一枚の紙を手渡された。見覚えがあった。小学5年生の時の宿題で、名前の由来を書いた母の手紙だった。ぱっと咲く花のような美しい笑顔の女性にとの祈りを込めて、「美咲」と名付けたことが明かされていた。
 〈だから、苦しいことがあっても負けないで、いつも笑ってのりこえてほしい〉
       ◇
●美咲さんの中学校は被災した。練習場所も十分に確保できず、小学校の体育館の隅っこで練習したり、外で走り込んだりした。どんなに悪い環境でも弱音を吐かなかった。そのことが、これからの人生を支えてくれるんだよ。美惠子さんは心の中で、孫の背中に語り掛けた。
 「決して焦らなくともいい」「一人ひとり、自分の歩幅がある」。池田名誉会長が被災した同志に送った慈愛を、美咲さんの見せた悔しさや、たくましさに感じていた。


《明日を創る 寄り添う――「家族を失った子どもたち」を支える》
〈シンシア・ホワイト 米国NPOキッズ・ハート・ツー・ハワイ創設者 エグゼクティブ・ディレクター〉
●安心して泣いていい「場所」、どんなにつらかったのかを、安心して語れる「場所」をつくることが大切なのです。
●「ここはお母さんが無くなった場所だ」などの思い出を大切にすることです。安心して思い出せる環境のなかで、つらい喪失体験は、深い人生観へと変化していきます。
●今、日本中の人たちは、被災地の人たちが力強く地域の再建、産業の復興に立ち上がっている姿に注目していると思いますが、それと同じだけの「注目」と「配慮」を、悲しみにじっと耐えている人たちにも向けてほしいと願っています。
 安心してつらさを表現できる社会を築いているということに、喜びを見いだす私たちでありたいと思います。

〈相澤治 NPO法人子どもグリーフ サポートステーション事務局長〉
●小学2年生の子が、日に2回ぐらい、ふと「自殺」という言葉を思うことがある、と言うのです。
 その場合、「そんなことを思ってはいけない」というのではなく、その言葉をそのまま受けとめることが必要です。「そうなんだね、自殺という言葉を2回ほど考えるんだね」とそのまま返し、そして自然な形で「どんな時に思うの?」と会話をつないでいく。
 悲しみは人それぞれです。大事なことは、「ネガティブ」に思えるような感情も、丁寧に聴いてもらえたら、子どもたちは「自分は変な子ではない」「自分のことを思ってくれる大人がいる」と安心できるのです。安心して、つらいことを言っていい、安心して泣いていいという場所が大切なのです。