「工夫すれば、友を励ますことはいくらでもできる」と池田名誉会長

2014年1月24日(金)更新:4
【名字の言】
 ある講演会で参加者に、忘れられない子ども時代の思い出を聞いた。「母が枕元で本を読んでくれたこと」「父が肩ぐるまをしてくれたこと」――出てきたのは日常の何げない場面ばかりだった。「こどもコンサルタント」の原坂一郎氏が、本紙でそう語っていた▼かつて関西創価高校の受験を決意した、岡山県の中等部員。どんな学校なのか、両親と見学へ行くことに。出発直前、聞きつけた地域の婦人部員が、ビニール袋いっぱいのお菓子を手に、見送りに来てくれた。急いで店に走り、そのまま駆け付けたのだろう。はがしたばかりの値札シールが1枚、満面の笑みで励ましを送る婦人の髪に、張り付いていた▼中等部員は受験に合格、今は東京で男子部のリーダーになった。試験の内容はとうに忘れ去ったが、あの“値札付きの笑顔”を折に触れて思い出し、成長への決意を新たにするという▼「一言の励ましでも、それが一生の支えになる場合もある」「工夫すれば、友を励ますことはいくらでもできる」と池田名誉会長。将来、厳しい人生の勝負どころを迎えた時、戦う勇気をくれるのは、過去の小さな励ましの記憶かもしれない▼受験シーズンたけなわ。挑戦者たちに、誠心誠意の一言を。心は心に通じる。(洋)
   (聖教新聞 2014-01-24)