読書 他

2014年2月26日(水)更新:4
【鼓笛隊 創価グランエスペランサ 全国大会で特別賞】
●学業や仕事、学会活動に挑戦し抜く中、練習に励んできた鼓笛隊のメンバー。舞台では、その努力が花咲いた
●「とても幻想的な素敵な世界観の演技でした」等の講評が寄せられた。
 田中理沙団長は「全員が最高の力を発揮することができました。これからも演技を通して、人々の心に希望を送っていきます」と決意を語った。

   (聖教新聞 2014-02-26、以下同)


池田大作SGI会長の国連提言選集「平和のためのフォーラム」】
●ニューヨークの国連本部ビル。国連本部内の会議室で、今回のシンポジウムは開催された
●「きょう、国連本部において、この本が正式に出版されたことを宣言します」――チョウドリ元国連事務次長、国連「文明の同盟」のアルナセル上級代表、ノーベル平和賞受賞者のウィリアムズ博士がSGI会長の国連提言選集を手に、記念のカメラに(20日、国連本部内で)
●国連「文明の同盟」の協力を得て、SGI、国際通信社IPS、戸田記念国際平和研究所が共催したSGI会長の国連提言選集の出版を記念するシンポジウム(同)
●「国連とは何か。あるいは、それが意味するものは何かについて考えるとき、今回出版された池田SGI会長の書籍は、大きな貢献を果たすと思います」
 記念シンポジウムの冒頭、チョウドリ博士は、こう語った。
 会場は、国連本部内の会議室。場内の席は各国政府代表部、国連関係者やNGO(非政府組織)関係者ら約80人で埋め尽くされた。
 活気のある雰囲気が場内を包む中、シンポジウムはスタート。皆がチョウドリ博士の話に真剣に耳を傾けた。
 ――今日、多くの人々が国連を支持してくれている。その基礎づくりに貢献されてきたのが池田会長である。
 博士はこう力説するとともに、SGI会長が「人類の議会」と呼び、重要視している国連の意義を、国連に関わる一人一人が忘れてはならないと訴えた。
 続いて、アルナセル上級代表が今回の発刊に祝意を述べた後、SGI会長が30年以上にわたり、平和、核兵器廃絶などを論じてきたことに言及。核兵器の使用や脅威が国際法の原則に反することに触れ、「核軍縮は、国際社会にとって最も高いプライオリティー(優先事項)の一つと信じます」と力を込めた。
 ベセル官房長は、ジョン・アッシュ国連総会議長のメッセージを紹介した。その中で、議長は軍縮、持続可能な開発といった世界的な課題に取り組む際、SGI会長の提唱する「世界市民教育」が重要であることを強調。「池田会長の提言は、こうした課題が相互に関連している以上、それらへの取り組みも複合的になることに気付かせてくれました」と語った。
●SGIは、SGI会長のリーダーシップのもと、「持続可能な開発のための教育の10年」「人権教育のための世界プログラム」など、国連による国際的な教育の取り組みを積極的に支援してきた。そうした活動が高く評価される中、国連「文明の同盟」の協力を得て、SGI、国際通信社IPS(インタープレスサービス)、戸田記念国際平和研究所が共催し、今回のシンポジウムが国連本部内で開催されたのである。
 戸田研究所のオリビエ・ウルバン所長が本書の内容と意義を紹介した後、ウィリアムズ博士がスピーチ。さまざまな問題の解決に向け、国連の役割に期待を寄せつつ、「これまで国連がなかったならば、私たちは何をなし得たでしょう。どれほど世界の情勢は悪化したでしょう」と問い掛けた。
 また、博士は平和に果たす女性の役割にも触れながら、「池田会長は女性の役割を深く理解し、女性を本当に尊重してこられました」と、SGI会長の女性観をたたえた。
 ここで、チョウドリ博士の呼び掛けで、ウィリアムズ博士とアルナセル上級代表が議長席へ。3人が本書を手にし、今回の出版を高らかに宣言した。
 シンポジウムではさらに、コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジのウィリアム・ゴウデリ准教授が登壇。地球上には生活水準が低いために世界市民教育を受けられない人々も多いと指摘し、“そうしたグローバルな課題を解決しゆくために国連というフォーラムが大切”と語るSGI会長に賛意を示した。
 ルネサンス・チャーター・スクール(ニューヨーク)のモンテ・ジョフィー初代校長は、自身が実践した世界市民教育を紹介した。
 約1時間半、充実した議論が重ねられたシンポジウム。終了後も参加者は活発に意見を交わし合っていた。


【名字の言】
●北海道の広大な十勝平野が活動の舞台である十勝県男子部の有志は、自家用車に大きな砂袋を常備している▼友の激励に向かう道中など、時々、車を止めては砂袋を持って外へ出る。「ここは危険だ」と、凍結路面状態の交差点や歩道に、手際よく砂をまく▼凍結路面では、車の衝突や歩行者の転倒が後を絶たない。だが、彼らの行くところ、危険な路面が次々と安全な状態に。こうした活動を始めて10年。彼らが語っていた。「2、3分でできるボランティアです。たいしたことではありません」


【読書】
《『滅亡へのカウントダウン(上下)』アラン・ワイズマン著 鬼澤忍訳》
〈過剰な人口増加 人類存続の道は?〉
●1972年に発表されたリポート『成長の限界』は、“人口増加や環境汚染がこのまま進めば、100年以内に成長は限界に達する”と結論づけ、世に衝撃を与えた。本書はそれから40年余を経て生まれた“21世紀版『成長の限界』”ともいうべきものだ。
 ただし、データだけを羅列した無味乾燥な内容ではない。著者は、人口学者・生態学者・経済学者・宗教指導者などの専門家と、各国の庶民たちをそれぞれ精力的に取材している。多彩な人々の肉声が随所に刻みつけられ、データを裏打ちしていく。そこから生まれる臨場感と人間ドラマが、本書を読み応えあるノンフィクションにしているのだ。
 宗教などが複雑に絡んで抑制困難な人口爆発、水不足、土壌の汚染・劣化、逼迫(ひっぱく)する食糧事情、気候変動、生物多様性の喪失……綿密な調査で浮き彫りにされる各国の現状に慄然(りつぜん)とさせられる。


《『コンピュータって』ポール・E・セルージ著 山形浩生訳》
〈歴史を概説・俯瞰 4つの大きな流れ〉
●一つは「デジタル・パラダイム」といわれるもの。二進法による情報の符号化で生じた現象だ。デジタル時代の起源はいつかという話になるが、パンチカードを使っていた20世紀初頭まで遡る。
 次に、それぞれ独自に発展してきた技術が「収斂(しゅうれん)」される。最新例ではスマートフォンが典型。電話、テレビ、カメラ、コンピュータなど多くの技術が融合している。
 3番目が半導体エレクトロニクスの普及。コンピュータの性能が倍々ゲームで拡大することを特徴とする。
 最後に、人間とコンピュータの関係性のあり方という哲学的な要素を含む流れだ。
 現在、これだけ普及しているパーソナル・コンピュータだが、当初は技術者にとっては商業・軍人用が念頭で、個人向けのコンピュータはまったく想定されていなかった話なども出てくる。