衣の袖で包み込むように慈愛を注ぎ温かく励ましていただきたいんです

2014年3月3日(月)更新:2
・『歓喜のドラマ、歓喜の思い出、歓喜の友情を育んでいくための信仰』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20200103


【新・人間革命 正義 五十一】
 「三重文化合唱祭」の舞台は、婦人部の合唱「今日も元気で」となった。婦人部員の満面の笑みが開花し、あの限りなく明るく、軽やかな調べが流れた。
 三重の婦人部員にとって、それは“喜びの歌”であり、“勝利の歌”であった。
 皆、はつらつと、誇らかに、胸を張って熱唱していった。嬉し涙に目を潤ませて歌う人もいた。
  
 ♪真昼の太陽 身に受けて
  汗にまみれて ペダルもかるく
  幸せ求める 幾山河……
  
 歌に合わせて、参加者の打つ力強い手拍子が広がった。
 空は、雲に覆われていたが、婦人たちの心は、晴れやかであった。仏法という太陽をいだく人の心には、一点の雲もない。
 午後の部には、宗門の支院長や住職ら僧侶と、その家族も招待していた。山本伸一は、演目の合間には、隣の席にいた支院長に何度も礼を言い、歌の説明などもした。
 「それぞれの学会歌には、皆の深い思い出があります。
 ――折伏に行って、誠実に、懸命に仏法を語り説く。しかし、水や塩を撒かれて追い返される。時には終電車に乗り遅れ、一時間、二時間とかけて、歩いて帰らなければならないこともある。その時に、学会歌を歌いながら、自らを鼓舞してきたんです。
 みんなが、そうした体験をもっています。学会員は、ただただ、広宣流布のために、死身弘法の心で生き抜いてきたんです。私は、そこに、現代における如来の使いの姿を見る思いがします。
 どうか、ご僧侶の皆さんも、健気な学会員を、衣の袖で包み込むように、慈愛を注ぎ、温かく励ましていただきたいんです」
 伸一は、ありのままの創価の世界を、本当の学会の心を、真実の同志の姿を、全精魂を注いで、語り、訴えた。

   (聖教新聞 2014-03-03)