みんなが勝つために私はいます

2012年4月23日(月)更新:2
【未来対話 君と歩む勝利の道 第1回 さあ 出発しよう! 創価学会名誉会長 池田大作
●もちろん、一生懸命に努力しても、なかなかうまくいかないこともあるでしょう。しかし、一生懸命であるということ自体が、素晴らしいのです。
 自分では意識していないかもしれないけれど、生きることは戦いです。全細胞が、生きよう、生きようとしている。目に見えない病原菌とだって必死で戦っている。だから、毎日、成長するんです。
 日蓮大聖人の仏法は、一生懸命、生きる人のためにあります。生きて生き抜くためにあります。幸福になるためにあります。勝つための信心です。
 ですから、みんなが勝つために、私はいるんです。 本当なら、すぐにでもみんなのもとへ飛んでいき、語り合いたい。みんなが、今、悩み、考えていることを、一緒に考えていきたい。
 一番大事な皆さん方を、少しでも、励まし、力づけたいのです。
 皆さん方のことを真剣に応援してくれている、お兄さんやお姉さんたちもまじえ、また、時には、お父さんやお母さん方もお招きして、お茶でも飲みながら、さわやかな緑の公園で楽しく語り合う。そんな思いで、この「未来対話」を始めましょう。
●みんなは元気かな、大丈夫かなと、何をしていても、皆さんのことが心から離れません。
●私が学んできた人類の精神の遺産、また戦いのなかでつかんできた「心の宝」を、皆さんにお伝えしながら、対話を進めていきたいと思います。
 とくに私は、青春時代、「戸田大学」に学びました。毎日毎朝、人生の師である戸田城聖先生から万般の学問を教えていただいたのです。
 先生は、それはそれは厳しかった。「大作、今、何を読んでいる?」とも、よく聞かれました。
 一冊の本も、深く深く掘り下げて、そこに書かれた思想の真髄を教えてくださいました。
 一つ一つが、ありがたい薫陶でした。それが、私の「宝」です。そのすべてを、みんなに贈りたいのです。
●人生には、言葉を失うような出来事がある。言葉では言い尽くせない悩みや苦しみもあります。
 しかし、それでも言葉にして、少しでも分かち合うことができれば、そこから光が見えます。言葉は心と心をつないでくれるからです。
 この対話の副題は、「君と歩む勝利の道」だね。
 私一人でもなく、今、この新聞を読んでいる君一人でも、あなた一人でもない。
 どこまでも、私たちは一緒なんです。
 私と、また良き友、良き先輩、良き後輩と共に、一歩一歩、勝利へ向かって歩いていくんです。
 その意味から、今回は、ホイットマンの詩を選びました。
●「今から後わたしは幸運を求めない、このわたし自身か幸運なのだ、
 今から後わたしはもうこっそり話などはしない、もうひきのばしなどはせぬ、何ものを入用としない、
 家の内での愚痴や、知ったかぶりや、あら探したらだらの批評など飽き飽きした、
力強く、満足して、わたしは大道を旅する」 (『詩集 草の葉』富田砕花訳、第三文明社
●この詩のように、私は本当に幸運でした。何よりも幸せでした。もう何も、いりませんでした。
 先生の進んでこられた道が、私の道になりました。先生の弟子として、私は戦い、勝ちました。今も、その道を歩み続けています。私には、一点の後悔もありません。

〈私たちも、「大道の歌」から「さあ、出発しよう!悪戦苦闘をつき抜けて!決められた決勝点は取り消すことができないのだ」という一節を池田先生に教えていただき、自分自身を励ましてきました。〉
●生きることは、悪戦苦闘の連続です。でも、みんなが勝つことは決まっている。みんなが幸せになるのは決まっている。
 「決められた決勝点」は、だれにも取り消せない。
 悪戦苦闘が続く時、そこを突破するには、ど真ん中を勇敢に突き進むことです。それが、最も近道であり、直道なんです。
●私たちは、いつでも一緒です。どこまでも共に行く旅路です。
 どうせ悪戦苦闘するなら楽しく朗らかに進もう
●「勇気と快活さがあれば、人生の荒波を乗り越えるのが容易になるばかりでなく、諸君は心の弱った者に慰めと助けを与えることができる」 (『平静の心 オスラー博士講演集』日野原重明・仁木久恵訳、医学書院)
 「勇気」に燃えて、そして「快活」に荒波を乗り越えた分だけ、多くの人を励ませるのです。
●みんなにも、それぞれの「決勝点」がある。今は分からなくても、意味が見出だせなくても、一生懸命、粘り強く進み続けていけば、必ず見えてくるものだ。 君の、あなただけの「決勝点」が絶対にあります。
 さあ、出発しよう!私がついています。毎日毎日、祈っています。「勝利の大道」を決勝点に向かって、明るく胸を張って、歌を歌いながら前進しよう!
 この「未来対話」を通して! (未来ジャーナル 2012-05-01)