民衆愛の指導者と立つ学生部

2012年5月4日(金)更新:6
【社説】
 「わが学生部こそ、日蓮大聖人の大仏法を根底として、世の大指導者に育つべき使命を担う、たった一つの希望であることを知らねばならぬ」――今から50年前の1962年(昭和37年)、池田名誉会長が「大白蓮華」4月号に発表した、「学生部に与う」の一節である。
 “学生部のなかから半分は博士に、そして半分は、それぞれの分野の大指導者に”との戸田城聖第2代会長の心を継ぎ、半世紀以上にわたって使命の英才を薫陶し続ける名誉会長。師の限りない期待を胸に、学生部の友は燃えに燃える。

〈「先駆」の一人が道を開く〉
 今、学生部、女子学生部では、首都圏はじめ各地で新入生歓迎の意義を込めた大会がたけなわだ。先輩が信仰体験を熱く語り、それに続けとばかりに、新入生たちも清新な決意を口にする。どの顔にも、喜びと挑戦の気概があふれる。
 ある学生部の友は、国立大学の大学院で環境学の研究に打ち込む。“師の理想を胸に、世界を舞台に働きたい”と就職活動にも全力。しかし、果敢に面接に挑むものの、思い通りに進まない。
 悩み抜いた末、“今こそ信心で勝ち抜こう”と決心する。研究と就職活動で多忙の中、毎日、時間をこじ開けては祈り、友人に仏法対話を重ねた。彼の熱意に触れた友人は、入会を決意。その入会記念勤行会の前日、彼は希望していた大手IT(情報技術)企業から内定を得た。
 “祈り、行動する中で、必ず道を開くことができる”と力強く語る彼の姿に感激した新入生が先日、初めての折伏に挑戦し、その友人も入会を決意。「先駆」の一人の行動は勇気の波動となって、幾重にも広がっていく。

〈高潔なる「人格」を磨こう〉
 学生たちが躍り出るのは、時代の大きな転換期を迎え、激動する社会だ。どの団体も、生き残りをかけて熾烈な戦いを繰り広げている。「改革が必要であればあるだけ、その成就には『人格』が必要になる」(『草の葉(下)』酒本雅之訳、岩波文庫)とは、アメリカの民衆詩人ホイットマンの鋭い洞察だ。これを通して名誉会長は、「日本国中の人びとが心から待望しているのは、高潔なる『人格』を磨き上げた、人間主義の新しきリーダーである。ここに、我が学生部の出現の使命もあるはずだ」と呼び掛けた。
 時代の闇を破る指導者革命の先頭に立つのは学生部である。平和と希望の社会を築く、民衆愛の指導者を陸続と! 師は祈る。世界の同志も祈り待っている。  (聖教新聞 2012-04-30、以下も)

寸鉄
SGI会長の対話には他者に尽くそうとの心が溢れる―名誉会長(ローマクラブ)。我らも続かん