寸鉄・橋を架ける・子どもの健康を守る工夫・対談 和歌と煎茶 他

2012年11月14日(水)更新:2
【「池田・トインビー対談」開始から40周年 インドで記念シンポジウム】
国立公文書館館長が基調講演 異なる文化・思想を超えて互いを尊重する理想の対話 各界の来賓600人が出席 有力紙が報道〉
●「対談集は、道徳的、倫理的な『ダルマ(法)』による生き方を教えています。私たちは、二人が示す共生と調和の哲学を学び、実現していかなければなりません」(シャルマ・センター長)
●「池田会長とトインビー博士は、人間の心が変革されれば、すべてが変えられるという点で共鳴し合うのです」(タリー元支局長)
●さらに、ハサン館長が基調講演を。
 館長は対談について、文化や思想・哲学が異なっていても、互いを尊重し、協調するという理想の形であると賞讃。
 また、ガンジーが目指した「世界平和」「非暴力」「宗教間対話」「文化間の調和」の実現へ生涯をかけるSGI会長の行動を紹介。「池田会長は、人類を平和の地平へと導くために、言葉にできない程の力を尽くされているのです」「新たな世界意識の構築と生命の調和を果たし、偉大な精神の橋の建設をされる方です」と語った。
   (聖教新聞 2012-11-07、以下同)


【わが友に贈る】
 「御みやづかいを 法華経とをぼしめせ」
 仕事が大変な時こそ 信頼を築くチャンスだ!
 誠実な振る舞いで勝て!


東洋哲学研究所の連続講演会 東京家政大学 名誉教授 樋口恵子氏】
●「長寿が男女の生き方を変える」
●「少子高齢化により誰もが介護に関わる時代を迎える今、支え合う地域づくりに男女が共に参加し、長寿を喜び合える社会を」と呼び掛けた。


寸鉄
●学会は利他の心で人々を結ぶ誇るべき存在―識者 社会を潤す地涌の大連帯
●東京・大田の「正義の日」 広布の源流から人材は澎湃(ほうはい)と。新たな友情拡大を
●「大将軍をくしぬれば歩兵臆病」。幹部(リーダー)の真剣さが勝負を決する。奮い立て
●「健康寿命延ばす鍵は人づきあい」研究。励まし送る学会活動こそ充実の道
●老後生活、不十分な年金など「心配」8割と。公明よ“幸齢社会”の実現頼む


SGIの青年力 コートジボワール 総合本部 青年部長 ニケス・アカさん】
●先生は「一人の友と会い、語り合うことが、どれほど価値あることか。いわんや広宣流布のために、人と会う。友人に仏法を語り、励ましを贈っていく。その一日一日に、偉大な功徳が薫ることは、絶対に間違いない」と語られました。


【橋を架ける 池田SGI会長と写真芸術 写真とは「永遠なる瞬間」を捉える芸術 美と精神性を探求する“戦い”】
SGI会長は、自らの写真に込めたメッセージ、写真芸術論を折に触れて語ってきた。
 報道写真家ロバート・キャパ氏の実弟であるコーネル・キャパ氏との語らいで、こう延べている。
 「ある『瞬間』の生命に、『永遠』が凝結しています」「写真とは、その『永遠なる瞬間』をとらえ、表現する芸術ではないでしょうか。その意味で、写真家は単なる記録者ではない。何より、人間性の真摯な追究者であると思います」
 オーストリア芸術家協会のハンス・マイヤー会長との会見では「重要なのは、同じものを見ても、生命にどう映るか、どう感じるかです。見え方の差、境涯の差は、おのずと作品にも表れる」「法華経は、一人一人の境涯を最大に開き、『生命のレンズ』を美しく磨いていく実践を教えています」と論じた。
 またある時には、写真芸術とは「生命を明鏡の如く磨き上げながら、美と精神性を探求する戦い」であると。
●「池田博士の写真は眼(め)で詠まれた詩」(ルネ・ユイグ氏)
 「時に非常に醜い姿を現じる世界を、池田博士は美しい世界に変えてしまう」(南アフリカ出身の詩人オズワルド・ムチャーリ氏) 「氏の写真は、氏の人生が芸術と詩の作品そのものであることを示す」(米タフツ大学のハンター名誉教授)


〈「人類に大いなる触発を与える偉人」 アルメニア “自然との対話”写真展に寄せて〉
 アルメニア芸術家同盟 アガミャン総裁
●人生には、何となく過ぎ去っていく時もあれば、鮮烈な出来事に出あう時もある。鮮烈な出来事でも、そのうち忘れてしまうものもあれば、思い出の一つとして残るものもある。
 さらには、消えることのない足跡を残し、価値観を変え、新たな思想を形成する出来事に出あう時もある。私の人生にとって、そのような胸揺さぶられる出来事が、池田会長との出会いでした。
 人類史上、池田会長ほど充実した豊かな人生を歩み、あらゆる分野で、これほど活躍できる人は、稀有であることは確かです。
 大いなる志と努力、精神力と忍耐がなければ、そのような高みに達することはできません。ゆえに私は、会長を尊敬してやまないのです。
 同時代を生きるこの偉大な人と出会えた2010年という年は、人生観を見直す大きな契機となっていることに気付きます。自身の世界観や信念に対する確信を深めることができ、その一方で、もっと高い頂上を目指すべきではないか、との考えにも駆られました。その新たな目標を、池田会長という卓越した人格が示してくれたのです。
 そのような模範があればこそ、現状に甘んじてはいけない、人間の可能性に限界はない、他者への愛情は無限であると理解することができる。その意味で、会長のような偉人は、人類に大きな触発を与えているのです。
 周囲と、目の前の一人に対する愛情。平和を愛する心。人間主義。こうした精神こそ、池田会長が示しておられる世界観です。


 エレバン国立芸術アカデミー イサベキャン総長
●皆を魅了したのは、会長の「世界を見つめる眼差し」でした。
 来場者の多くが賛嘆していたのが、優れた写真芸術とともに、作品が醸し出す文化の薫りの高さです。画家である私も、日本であれ、海外であれ、刻々と移りゆく自然を捉えるユニークな視点に感銘を受けました。


【きょうの発心 病に勝ち青春の誓いに生きる】
御文  このやまひは仏の御はからひか・そのゆへは浄名経・涅槃経には病ある人仏になるべきよしとかれて候、病によりて道心はをこり候なり(妙心尼御前御返事、1480ページ・編1129ページ)
通解 この病は仏のお計らいだろうか。そのわけは、浄名経、涅槃経には病がある人は仏になると説かれている。病によって仏道を求める心は起こるものである。
●夫が病床に伏していた女性門下に、“病を縁として求道の心が起こってくるのです”と、励まされた一節です。
●何度も何度もこの御文を拝し、懸命に題目をあげました。両肺の手術から今年で2年。本年9月の検査では、がんの再発の可能性が低く、今後は年に1度の検診で問題ないとの診断を得ることができました。驚くことにその日は、自身の46年目の入会記念日でした。
 私の原点の一つは、1970年の女子部夏季講習会です。参加者を力の限り励ます、先生の手の温かさ――握手した時の感触は忘れられません。命の底から発心し、折伏、個人指導に歩きました。
 現在、放射線技師として元気に働いています。これからも青春の誓いを胸に、病魔との闘いで深めた信心で、友人と対話の花を満開に咲かせていきます。


【家庭・教育 子どもの健康を守る工夫】
●全て受け入れ安心与える
●食べ物はなるべく手作り
●大人が手本を見せること
●早寝早起き、良い習慣を


【文化 11月1日「古典の日」制定 記念対談 和歌と煎茶からみた日本の文化 人間をエレガントにする「古典」】
●数滴に茶葉の旨味を凝縮する (小川流煎茶六世家元 小川後楽さん)
●集ってきた人が同じ心になる (冷泉家時雨亭文庫常務理事 冷泉貴実子さん)


 ■公家が親しんでいた「蹴鞠(けまり)」は、相手が鞠を蹴りやすいように蹴るそうですね。
 冷泉 だから、今のスポーツとは全然違う。相手を打ち負かす競技ではないのです。蹴りにくい鞠を蹴るようなことはすごくあかんことなのです。
 小川 お煎茶も和歌も、蹴鞠(けまり)も、みんな似ていますね。争わないで集まった一同で、皆で楽しむ……。
 冷泉 相手を立てて、お互いの文化のいいところを語るため、洗練された言葉が生まれ、洗練された身のこなしが身に付いてくる。それがエレガントというものです。そのエレガントを追求したものが和歌の世界なのだろうと思います。
 小川 煎茶の世界も同じです。相手に窮屈さを感じさせるのはエレガントではありません。
 冷泉 日本人が大切にする「和」というものは相手と同じ時間、同じ充実した美しい時間を共有する文化ではないかなと思います。
 ■日本の伝統文化は生活に豊かさと彩りをもたせる……。
 小川 そのためには、「真心で人に接しましょう」ということですね。煎茶は極めて正直なもので、いい加減な気持ちで入れると、茶味はいい加減にしか出てこないのです。
 お手前の手順を習っても、真心がなければ最良の茶味は出てこない。「この人においしいお茶を飲んでもらおう」という気持ちが本当にお手前にこもった時、技術も生き、おいしいお茶になるのです。
 たとえ、ぎすぎすしたような人間関係があっても、真心のこめられたお茶には人の心を開き、心をつなぐ力があると思います。