あいさつは希望のひびき
2013年1月3日(木)更新:2
【希望の大空へ 〜わが愛する王子王女に贈る〜 第9回 創価学会 名誉会長 池田大作】
●「いただきます」とは、まず、ごはんを作ってくれる方々への感謝の言葉です。
また、一生けんめいに働いて、毎日、ごはんを食べられるように支えてくれているお父さんやお母さんをはじめ、多くの方への感謝も、ふくまれています。
それとともに、米やパン、肉や魚、野菜など、私たちが食べる食材は、命あるものからできています。私たちは、ほかの生物の命を食べて、栄養やエネルギー、生きる力を得ます。つまり、自分の命は、多くの生き物の命によって支えられているのです。それが、毎日の食事です。
だから、「いただきます」には、「あなたの命をいただきます」という、深い感謝がこめられています。目の前にならんだ食べ物に、「あなたの命をいただいて、ぼくも、わたしも、がんばっていきます」というあいさつなのです。
以前、このことを学んだ思い出を、生き生きと作文コンクール(現・少年少女きぼう新聞主催)に書き、入賞した友がいました。
食事が終わると「あなたの命をいただきました。ごちそうさまでした」と、感謝の気持ちをこめるようになったそうです。
さらに、むやみに食べ物を残すことは、その命をむだにしている、ということにも気づいたと書いてくれました。
私も、その通りだと思います。
食事ができるということは、決して、当たり前のことではありません。世界には、食べる物がじゅうぶんになくて困っている子どもたちがたくさんいます。
食べることは、一番大切な命をつなぐことです。農家や漁師の方々のご苦労も決して忘れず、「いただきます!」と元気にあいさつしながら、もりもり食べて、じょうぶに育っていってください。
(少年少女きぼう新聞 2013-01-01)