勝利の春へ 受験生を皆で応援

2013年2月24日(日)更新:8
【社説】
 「親孝行になったかな」――こう語ったのは、ノルディックスキーのW杯ジャンプ女子で、日本人初・最年少で個人総合優勝を果たした高梨沙羅選手(16)。活躍の陰には元ジャンプ選手の父親の励ましが。小学2年生からジャンプを始め、父親に見守られながら練習を重ねてきた。親子の絆が快挙の推進力となった。
 先日、ある創価大学生の話を聞いた。高校を卒業後、進学の意欲もなく日々を過ごしていたさなか、不注意から交通事故で大けがを負ってしまう。

〈関わりが挑戦の心 引き出す〉
 そんな時、病院に駆けつけてくれたのが、創大で学ぶ先輩だった。自分のことを心配し、進学を勧めてくれる先輩の真心に触れ、“自分にも使命がある”と向学心を燃やし、再起を誓った。退院後は1日10時間の猛勉強に挑戦、合格を果たした。
 心理学には「ピグマリオン効果」と呼ばれるものがある。ある心理学者が、小学生を対象に知能テストを行った。その後、テストの結果に関係なく子どもを数人選び、担任には「この子どもは将来、成績が伸びる」と教えた。1年後、再びテストをすると、その子どもたちは平均よりも高い成績に。子どもへの期待を込めた教師の関わりが、学習の結果や能力の向上に影響を与えたというのである。
 2月も終盤に差し掛かり、私立大学・高校の受験は、ピークを過ぎた。創大も昨日、一般入試の結果が発表されている。これから始まるのが、国公立大学や公立高校などの試験だ。受験生には、まだ試練の時期が続く。
 また、本人はじめ、周囲も細心の注意を払ってほしいのが体調管理。流行中のインフルエンザは、3月まで警戒が必要だ。具体的な予防としては、(1)マスクの装着(2)こまめな手洗い・うがいの励行(3)適度な湿度の保持(4)十分な休養とバランスのとれた栄養摂取――が挙げられる。

〈一人一人が“偉大な大樹”〉
 池田名誉会長は、未来部の機関紙「未来ジャーナル」に連載中の「未来対話」で語っている。
 「受験生の皆さんが、忍耐と負けじ魂で冬を乗り越え、勝利の春を迎えられるよう、皆で応援していこうよ。未来部の一人一人が、どれほど偉大な大樹に伸びゆくか。これが、私の一番の希望です」
 暦の上では春を迎えた。寒い日は続くが、暖かい春は、もうそこまで来ている。後継の宝の友に、真心の励ましの陽光を送っていきたい。
   (聖教新聞 2013-02-23)