心にふかき・えうじん(用心)あるべし

2013年10月23日(水)更新:5
【名字の言】
 きょうは、二十四節気の「霜降(そうこう)」。初霜が降りはじめるころ。この時期は、昼夜の気温差や天候の変化が激しい。体調管理には十分に気をつけたい▼中国の古典「易経(えききょう)」に「霜を履(ふ)んで堅氷(けんぴょう)至る」と。霜を踏んで歩く季節の後には、硬い氷の張る冬が来る。同様に、物事には必ず“前兆”があり、それが現れたら用心を怠るなという戒めだ▼冬が近づくと、本紙を配達する「無冠の友」は、いつにも増して用心を重ねる。早朝の配達時は路面の状態や視界が悪くなり、体も硬くなるなど、悪条件が増すからだ。普段は危ないと感じない場所で滑ったり、転んだりする危険性も出てくる▼“事故の前兆”を感じたら、直ちに注意点を洗い出し、具体的な対策を講じたい。定期的に開く“ヒヤリハット配達員会”などの機会にヒヤリ、ハッとした体験を共有し、知恵を出し合うことが無事故につながる▼日蓮大聖人は繰り返し「用心」を教えられた。「かまへて・かまへて御用心候べし」(御書1133ページ)、「心にふかき・えうじん(用心)あるべし」(同1176ページ)等と。“自分は大丈夫”という慢心を戒め、対処を怠るまい。今週も台風の列島接近が懸念される。配達員の方々の絶対無事故を祈りつつ、万全の備えをとりたい。(潔)
   (聖教新聞 2013-10-23)