大樹に育ったならば、大きく枝を広げ民衆を守り報恩の誠に生きるのだ

2013年11月27日(水)更新:5
・『学校と家庭―この両輪が円滑に回転してこそ子どもの前進、成長がある』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20181202


【新・人間革命 若芽 二十七】
 東京創価小学校の入学式が行われた四月九日、山本伸一は、児童、保護者らとの昼食会に引き続いて、創価学園の体育館で行われた創価一貫教育完成の祝賀会に出席した。
 これには、札幌創価幼稚園から創価大学までの教職員や在校生、保護者、卒業生、さらには、教職員の父母、また、さまざまな支援者、協力者などが集っていた。
 伸一は、会場の体育館に向かって歩きながら、行き交う人たちに、「おめでとう! ありがとう!」と声をかけた。彼の周りには、瞬く間に人垣ができた。
 「皆さんのおかげで、遂に、創価一貫教育が完成しました。ご尽力に感謝申し上げます。これからが、創価教育の本領発揮の時代です。ますます力を合わせて、二十一世紀を担う世界のリーダーを育てていきましょう」
 体育館に入ると、オニギリ、いなり寿司、みつ豆、フルーツポンチなどの屋台も並び、茶席もできていた。伸一は、屋台の役員をねぎらい、茶席では、創価中学・高校の生徒らと茶を飲みながら、作法を教えた。
 中学・高校の一期生から在校生で構成されるブラスバンドの演奏もあった。伸一も、ドボルザーク交響曲第九番新世界より」に耳を澄ました。
 伸一は、先輩と後輩が世代を超えて奏でるハーモニーに、「うまいね。一流の演奏です」と言って、拍手を送った。
 教職員の母親、父親とも会った。
 「お子さんの力で、見事な創価学園をつくることができました。生徒たちをお孫さんと思って、どうか長生きしてください」
 彼は、会う人すべてを全力で励ました。
 “創価一貫教育が完成するまでに、どれほど多くの人びとのご尽力を賜ったことか”
 そう思うと伸一は、関係者一人ひとりに、深い感謝を捧げずにはいられなかった。また、同窓生にも、同じ心をもってほしかった。
 民衆という大地の養分を吸って若芽は伸びる。ゆえに、大樹に育ったならば、大きく枝を広げ、民衆を守り、報恩の誠に生きるのだ。
   (聖教新聞 2013-11-21)