心の弱さを乗り越える挑戦が「誓願」

2013年12月23日(月)更新:3
【名字の言】
 「お父さん、お母さんと一緒に行ってください」。7年前の創価学園卒業式で、創立者の池田名誉会長が呼び掛けた。ヨーロッパのある由緒ある建物に、卒業生と両親の名前を永久保管することを提案したのである▼創立者の真意は「親孝行」を訴えることにあったに違いない。だが、この一言の実現に専心し、今年、両親を連れて行った卒業生がいる。この建物で記念撮影を行い、創立者に写真を届けると、励ましの伝言が届いた。両親と共に涙し、喜んだ▼小さいころから、父母に心配を掛けることが多かった。だが、「創立者との誓い」が彼を変えた。親孝行になり、目標だった教員採用試験にも今年、合格。広布の庭でも2世帯の弘教を実らせた▼一度決めた誓いを諦めることはたやすい。人は誰しも、心の安定を保つために、さまざまな理由をつけて不都合な事実を正当化しようとする。心理学で「合理化」という▼そうした心の弱さを乗り越える挑戦が「誓願」である。愚直に、がむしゃらに、一度誓った目標に進み、その結果について全責任を引き受ける覚悟が、人間を強く、大きくする。名誉会長はかつて創価学園卒業生に贈った。「勝利者とは 我が誓いの道を 最後まで 歩み抜く人なり」と。(芯)
   (聖教新聞 2013-12-23)