「生命の光 母の歌」慈愛が輝く社会へ(中)・活字文化 他

2014年1月8日(水)更新:6
【わが友に贈る】
 人間革命は
 “今いる場所から”
 “決意した瞬間”始まる。
 ありのままの自分で
 一歩前へと立ち上がれ!
   (聖教新聞 2014-01-08、以下同)


【「潮」2月号が好評 評伝「民衆こそ王者」は「白樺」―生命を護る者(3)】
●池田SGI会長と平和学者クレメンツ博士との対談「平和の世紀へ 民衆の挑戦」の第5回は、「太平洋の隣人としての絆」をテーマに語り合う。
 評伝「民衆こそ王者――池田大作とその時代」は、「『白樺』――生命を護る者(3)」。SGI会長の励ましの言葉に支えられた関西、そして東日本大震災の被災地で奮闘する白樺の友のドラマを描く。


【生命(いのち)の光 母の歌 第4章 慈愛が輝く社会へ(中) 創価学会インタナショナル 池田大作会長、オーストリア元文部次官・声楽家 ユッタ・ウンカルト=サイフェルト博士】
●池田SGI会長 世界が女性のニーズに応える。そういう動きが強まっています。いな、もっと強めていかなければなりません。
●池田 何事にも真剣に取り組む中で、自身の進むべき道を決めていかれたのですね。
●池田 仕事に大きな意義を感じる時、人は働く意欲を増す。そして崇高な目的観に立つ時、大きな生きがいを感じます。さらに困難をはねのけていく力が湧いてくる。自身の仕事に価値を見いだし、誇りをもって取り組める人は幸せです。
 日蓮仏法では、“現実社会のあらゆる営みは全部妙法と合致するものである”“自分の仕事を法華経の修行であると思っていきなさい”と説かれ、仕事で立派に実証を示して、人間的にも成長しつつ、社会に貢献していくことを促しています。
●サイフェルト博士 “天才の90パーセントは努力である”
●サイフェルト 「闘うこと自体」に重きを置いたり、外面的なことにとらわれたりしなくなったということでしょうか。つまり、些細な日常の雑事に煩わされることがなくなったのでした。
●池田 仏法では、求道を共にする人を「善知識」(善友)と呼んで最重視しています。高き理想へと進むには、良き同志が必要であり、その絆は最良の宝といえます。
 長い歴史にあって、どれほど多くの尊き女性たちの献身が積み重ねられてきたことでしょう。戦争や圧政、あるいは疫病や飢饉などに社会が見舞われ、混迷と不安に包まれる中で、一番苦しめられてきたのが女性たちでした。その中で、社会を希望へ、善へ、幸福へ、平和へと粘り強く導いてきたのも、まさに女性の力です。
 混迷深き現代にあって、未来を開く鍵は女性が担っています。21世紀が「女性の世紀」となってこそ、真に平和な生命尊厳の社会が築かれていくはずです。
●サイフェルト 男女同権は絶対に不可欠です。
●サイフェルト “男女”の権利を差別することは本質的に間違っています。
 結論からいえば、社会における女性の名誉は、ひとえに男性にかかっていると思います。この部分は、しっかり日本の男性にもお伝えしたいのです!(笑い)
 総括的に言えることは、“男性諸君”(笑い)にとって、女性の社会における令聞(よい評価)という観点を大切にして、意識を変えていかなければならない時に至っているということなのです。これは、特に日本の男性の皆さまに強調したい点でもあります。
●池田 法華経には、他の経典と異なり、“久遠実成の釈尊”を通して「永遠の生命観」が説かれています。そしてさらに「女人成仏」が説かれています。
 日蓮大聖人は「この経(法華経)を受持する女性は、他の一切の女性にすぐれるだけでなく、一切の男性にも超えている」(御書1134ページ、通解)と仰せです。仏法に男女の差別はありません。それどころか、女性は最高に尊き使命の人であると示されているのです。
●サイフェルト SGIにおいて女性は、世間と比較してかなり高い地位にあるように見受けます。SGIの女性の皆さまは、ソフト・パワーを最大に生かし、社会を善の方向に導き、あらゆる分野で数えきれない成果を収めてきました。命を育み、尽きることのない光で闇を照らし、社会に希望を贈り続ける灯台の存在であると思います。
●女性の可能性を開くことは、男性中心社会の行き詰まりを解消し、男性の可能性を開くことでもあります。女性が輝く社会であってこそ、男性も真に輝いていくでしょう。


【活字文化 インタビュー トーハン代表取締役社長 藤井武彦さん】
《本は「心の必需品」 歴史を踏まえ先を見通す》
久米元一南洋一郎横溝正史江戸川乱歩など、少年雑誌の連載小説を夢中で読み、当時全盛期だった貸本屋へ通いました。これらが私の読書習慣の源になっています。
●「温故知新」というように、歴史的事実を踏まえて先をどう見通せばいいか。やはり歴史は勉強しなくてはいけません。
●やはり新刊書店――特にエリア書店、地域に根差した中堅・小規模の書店さまを、守ることです。
 日本の出版文化は、富士山に例えられます。秀峰富士が美しいのは、裾野が広いからです。この広い裾野が、中小の書店さま。出版文化を支えている重要な存在なのです。
●本は生きる力を生むと思いますね。
 良い本は、体の中にエネルギーを充填します。エネルギーが体内で旺盛になると、あふれ出ます。あふれ出ると、他の人との「共鳴」が起きます。“この本は良かった、素晴らしかった”――そこからまた共鳴現象が起き、輪ができていく。
●「乱読」について、私は推奨派なんです。内容を一つ一つ覚えなくても、たくさん読み、無意識の中にでも蓄積しておけば、それは必ず“心の地肉”になると思います。
 衣食住に欠かせない生活必需品があるように、本は人にとって“心の必需品”ではないでしょうか。
 日々、真剣に生き、経験を積みながら良書を読む。その繰り返しが確かな「観(かん)の目」――形無きものを“観(み)る眼(まなこ)”を養うと思います。人の心がよく見え、気遣いができるようになれば、それがその人の値打ちにつながっていくことでしょう。