「何のため、だれのために時間を使うか」

『前向きな言葉を発すると切り替えのスピードが速くなり余裕が生まれる』


日々の生活の時間はどうしても追われるように過ごすことが多いが、長い人生の時間を考えたとき、時間を自分のためだけではなく、だれのため、何のために使うのかが、とても大切だと最近は感じている。
「私のおばあちゃんが94歳、主人のお義父さんが83歳。十代のころに父を亡くしている分、おばあちゃんとお父さんのふたりの人生の総仕上げを一緒に、どう過ごせば一番幸せだと感じてもらえるだろう……。そう思うと1分1秒も無駄にはしたくない。おばあちゃんの、お義父さんの、ファイナルステージをどう過ごしてもらえるんだろう、少しでもふたりのそばに行って、いっしょに過ごそうって。そういう目標があると、できることはどんどん片付けて家族で過ごす何でもない、でもかけがえのない幸せな時間を作ろうとがんばれます」
限りのある時間だからこそ貴重なもの、ということを祖母や義父の存在が美佳さんに教えてくれた。
「娘が生まれてから、夫婦で決めたことがあります。それは『大変』という言葉を使わないようにしよう、ということ。『大変』の代わりに『えらいこっちゃ〜、でも何か意味があるんだよ』と言うようにしたんです。その後、不思議なことに今までは大変に思えてた出来事さえも、前向きな気持ちで乗り越えられるようになりました。人生の楽しい時間が増えました。言葉の持つ力は偉大ですね」
時間がないからこそ、使う言葉だけでも意識が大きく変わってくるのかもしれない。


(pumpkin 3月号 『時短生活 Wasting time no more!』女優 三船美佳)