『「今」「ここで」勝つための信仰』


●心の闇を打ち破る妙法の力

古代インドの世界観では、人間の寿命は増減を繰り返すと考えられ、寿命が次第に増加していく時期を「増劫」といい、減少していく時期を「減劫」と呼んだ。
日蓮大聖人は「減劫御書」で仰せである。
「減劫というのは、人の心の中にある。貧欲・しんに・愚癡の三毒が次第に強まり盛んになるにつれて、次第に人の寿命も縮まり、身の丈も小さくなっていくのである」(御書1465ページ、通解)
減劫は、生命に内在する「貧じん癡」の「三毒」が強まるために起こる。
貧じん癡の三毒とは、一切の煩悩の根本をいう。
貧(貪欲)とは、欲深く、飽くことを知らない「むさぼり」の状態。
じん(しんに)は怒り、恨み。「貧」が満たされないときに生ずる、自身への「いかり」である。
癡(愚癡)とは「おろか」。道理に暗く、迷う心の働きを意味する。
大聖人は、末法においては、低い仏法の教えにより、ますます三毒が増すと述べられている。
さらには、社会の混迷の原因もまた、人々の生命に巣くう三毒にあると洞察されている。「減劫の時は小の三災が起こる。すなわち飢饉、疫病、戦争である。飢饉は貧欲の心から起こり、疫病は愚癡の心から起こり、戦争はしんにの心から起こる」(同1064ページ、通解)等と仰せの通りだ。
大聖人は、この心の闇を打ち破るべく、一人立ち上がられた。そして現代で、大聖人に連なり、全世界に妙法の平和の種を蒔いたのが、創価の師弟、なかんずく池田先生である。
友の幸福を祈り、地域の繁栄に尽くす我らの仏道修行。これほど尊い「人間革命」と「社会変革」の道はない。


(聖教新聞 2010-03-27 『貧じん癡の三毒』 東北男子部教学部長 山寺邦春)




どうか、勇気の題目、必死の題目で、煩悩を善の方向、勝利の方向へコントロールし、健康・長寿の人生をおくってください。