現場こそ師匠・つくべき人を間違ってはならない

【第17回全国青年部幹部会での池田名誉会長のスピーチ】

どんなに精巧なコンピューターを導入したとしても、それが価値を生むかどうかは、使う人間の「知恵」次第である。そして、人間を相手とする以上、必ず、機械や理屈のみではとらえきれない面が出てくる。人間は生きものである。社会も生きものである。刻々と変化している。
その変化を知らずして、これまでの小さな見聞や経験を過信し、「最前線」を軽視することは敗北の因となる。
ゆえに私は、常に第一線に飛び込み、最前線の友と肩を組み、その声を聞き、ともに進んできた。これが青春時代から一貫して変わらない私の信条であり、人生の歩みである。
端的に言えば、ある意味で「現場こそ師匠」なのである。そこに学ぼうとしない指導者には成長がない。必ず行き詰まる。
広宣流布の最もホットな「現場」。そこで真剣に戦った人が一番、偉大である。一番の勇者である。
常に自身を「現場」という師匠に照らして、軌道修正しなければならない。そうでなければ、ロケットがとんでもないところへ飛んでゆくように、迷走飛行の人生となる。
いずれにしても、“自分流”の計算や考えのみで、勝手に行動する人は、かみ合わない歯車のように、広宣流布の邪魔にさえなってしまう。
そういう人についた人も同じく軌道を誤る。やがて堕落し、与同罪(同じ罪をともに受ける)になってしまう場合もある。つくべき人を間違ってはならない。(中略)
たとえ、いかなる環境にあったとしても、自分は厳として「正しい指導」を学び、信心の「正しい軌道」を歩んでゆく。そして、他の人をも、その方向へ向けてゆく。(中略)
そして、私とともに、広宣流布の確たる軌道を歩みながら、全員が“素晴らしき人生”を満喫し、見事に飾っていただきたい。(1989-09-24)