彼の万祈を修せんよりは此の一凶を禁ぜんには

【御聖訓】
■悲しいかな数十年の間百千万の人魔縁に蕩(とろ)かされて多く仏教に迷えり、(中略)如かず彼の万祈を修せんよりは此の一凶を禁ぜんには。(P.24)
【御指導】
■悪との戦いに妥協はない。方便品の「本末究竟等」(法華経p.108)について、日蓮大聖人は仰せである。
『本とは悪の根、善の根であり、末とは悪の終わり、善の終わりである。善と悪の根本(本)から枝葉(末)までを、悟りきわめた人を仏というのである』(P.1466)と。
「悪の根」とは、一切衆生に不幸をもたらす「不幸の根」である。大聖人は謗法の僧こそ、大悪であり、「悪の根」であるとされている。この「悪の根」を断つことが、人々の「不幸の根」を断つことになる。何より、自分自身の生命から、「不幸の根」を断つことになる。
ゆえに、絶対に最後の最後まで、妥協してはならない。「悪の根」「一凶」を残しておけば、必ずまた悪の枝を伸ばしてくる。決して油断してはならない。(中略)“根絶”する戦いが、法華経の「本末究竟等」の法理にのっとった実践である。大聖人のご精神にかなった闘争である。(1993-03-25)

3月7日更新