日中国交正常化40周年が開幕 中国・李克強副総理を表敬

2012年1月12日(木)更新:2
〈北京11日〉中国を訪問中の池田副理事長はじめ創価学会の訪中団一行が、11日午後3時10分(現地時間)から25分間にわたり、中国の李克強(りこくきょう)副総理と北京市内の人民大会堂・福建の間で会談した。
 席上、李副総理から、胡錦濤国家主席温家宝総理より託された池田名誉会長への伝言が紹介された。
 李副総理は56歳。河南(かなん)省や遼寧(りょうねい)省で党委書記を務め、2007年(平成19年)に中国最高指導部・政治局常務委員に。2008年、副総理に就任した。
 国家の発展改革や財政、社会保障を担当し、温家宝総理を補佐。習近平(しゅうきんぺい)国家副主席と共に次代の中国を担うリーダーの一人である。
 1985年(昭和60年)3月、李副総理は中国青年代表団の副団長として、当時の胡錦濤団長と共に、東京・信濃町の学会本部を訪問。池田名誉会長と両国の友好、世界の平和をめぐって語らいを交わしている。
 人民大会堂で訪中団一行を迎えた李副総理は、冒頭、名誉会長との出会いの思い出や学会員との交流の様子を述懐。
 「皆さまが日本に戻られましたら、くれぐれも池田先生によろしくお伝えください」と丁重に述べた。
 さらに副総理は「池田先生は中国人民によく知られており、よく尊敬されている私どもの古き友人です。名誉会長の書籍が出版されるたびに手に取り、奥深い思想、平和への理念を学ばせていただいています」とにこやかに。
 ここで池田副理事長が、85年に中国青年代表団が訪れた際に撮影された写真を李副総理に手渡した。
 李副総理は、写真を懐かしそうに眺め、「池田先生とお会いしてから、これまで長い年月がたちました。当時に比べると顔が変わったかもしれません(笑い)。しかし、平和を求め、そして中日友好を促進する思いと意志はまったく変わっておりません」と力強く語った。
 さらに、この85年から始まった中国と学会の間の青年交流が、国交正常化40周年を迎える本年まで続いていることに触れ、中日の友好関係の基盤は「民間」にあり、友好の希望は「青年」にあると力説した。
 また副総理は、中日の友好を実現し、今日まで大きく発展してこられたのは、両国の古き先輩たちの努力によるものと強調した。
 ――1968年9月8日、名誉会長は日中友好こそ、アジアと世界の平和の基盤となるとの信念から、1万数千人の青年の前で、「日中国交正常化提言」を発表。その4年後の72年には国交正常化が実現。さらに74年から10度の訪中を重ねてきた。
 副総理は、「私たちは水を飲むとき、常に井戸を掘った人を忘れてはいけない。また水を飲む後継者が、井戸の水がさらに湧き出るように、ますます深く掘っていかなければならない」と強調。後継者の育成と青少年のさらなる交流を呼びかけた。
 その際、池田副理事長から、本年の青年訪中団の派遣予定や日本美術の名宝展の開催計画などの紹介があると、副総理は「文化交流は相互理解を促進する最もよい手段です」と語り、一層の友好促進を念願。
 世代から世代へ、万代に強く両国の友誼の未来が約し合われた。 (聖教新聞 2012-01-12)