中国 紹興魯迅記念館が決定 池田大作名誉会長を名誉顧問に

2012年1月28日(土)更新:1
 中国の大文豪・魯迅の研究の一大拠点である「紹興(しょうこう)魯迅記念館」(陳勤館長)からこのほど、池田大作名誉会長を同館の「名誉顧問」に招聘する旨の書状が届けられた。
 これは、昨年の魯迅生誕130周年の佳節に、同館の総意として決定したもの。
 招聘状は名誉会長を「世界的に著名な仏教思想家、哲学者、教育者、社会活動家、作家、詩人、そして魯迅研究家」であるとし、魯迅の精神をさらに広く宣揚していくために「名誉顧問に就任していただくことが、名実ともにふさわしい」と記している。
 名誉会長は2000年に北京魯迅博物館、02年に上海魯迅記念館の「名誉顧問」となっており、これで“三大魯迅記念館”の全ての名誉顧問に就くことになる。
 魯迅の生まれ故郷である中国・浙江省紹興市は、運河が張り巡らされた美しい山水の都。中国古代の春秋時代には越(えつ)の都として栄え、呉との戦いに敗れた勾践(こうせん)王が、後に復讐を果たした「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」の故事の舞台としても有名である。
 この歴史薫る文化の天地に立つ記念館は、1953年に設立。新中国の建国以来、浙江省で初の人物記念館として、北京魯迅博物館、上海魯迅記念館とともに、魯迅に関する資料収集や思想研究の拠点となってきた。
 94年には「全国優秀社会教育基地」にも認定されている。
 名誉会長はこれまで、魯迅の子息である周海嬰(しゅうかいえい)氏との2度にわたる会見をはじめ、創価大学の特別文化講座として「革命作家・魯迅先生を語る」(2005年)を発表するなど、文豪の精神と思想をあらゆる機会に論じ、世界の青年に伝えてきた。
 迫害に屈せず、民衆のために筆を執り、闘い抜いた魯迅。北京・上海に続く今回の名誉顧問決定は、名誉会長を大文豪の精神の最大の理解者、継承者と中国社会が認めている証左といえよう。 (聖教新聞 2012-01-28)