陰で同志を批判し合ったり、悪口を言うのは、魔に付け入る隙を与える

2012年3月11日(日)更新:2
【新・人間革命 福光 十六】
●「ともかく中心者は、大きな心で、皆を包みながら、仏法のため、同志のために陰で黙々と汗を流していくんです。
 しかし、学会を破壊し、攪乱する動きに対しては、毅然として、阿修羅のごとく戦うんです。そうでなければ、仏子を守ることはできない。みんなを不幸にしてしまいます。その炎のごとき闘争心、覇気、勇気がなければ、広宣流布の指導者ではありません。」
 強いからこそ、優しくなれる。人を不幸にしてしまう“優しさ”は偽善です。
●それから、皆に視線を巡らした。
 「ともかく団結だよ。学会に団結がなくなれば、仏法の流れは途絶えてしまう。堅固な、ビクともしない、団結の石垣をもつ、難攻不落の信心の民衆城を築くんだよ」
 そして、団結の要件について語り始めた。
 「団結するということは、自分の人間革命をしていくということでもある。自己中心性やエゴイズムを乗り越えなければ、団結はできないからです。
 学会の世界にあって、団結するための第一の要件は何か。それは、皆が、広宣流布の師弟という堅固な岩盤の上に、しっかり立つことです。それが創価の団結の礎です。まずは師匠と呼吸を合わせ、師弟の魂の結合を図ることこそが、異体同心の一切の根本です」 (聖教新聞 2011-09-20)

【新・人間革命 福光 十七】
山本伸一の口調は、厳しくなっていった。
 「本気になって団結しようと思うならば、陰で同志を批判し合ったり、悪口を言ったりしては、絶対にならない。それが、魔の付け入る隙を与え、組織に亀裂を生み、仏法を破壊することになっていくからです。」
 戸田先生は、よく、こう言われていた。
 『この戸田の命よりも大切なのが、学会の組織だ。世界で、いや、大宇宙で、ただ一つの、広宣流布を成就する仏意仏勅の組織なんだからな。だから、断じて守り抜くんだ。』
 当然、幹部同士で、意見の異なる場合もあるでしょう。また、互いに、要望したいこともあるでしょう。その場合には、率直に、本人に伝えることです。もちろん、言い方には注意が必要です。感情的になったりしないように、配慮もしなければなりません。
 ただ、何があろうと、幹部同士が、陰で反発し合い、足を引っ張り合ったり、派閥をつくったりするようなことがあっては、決してならない。皆が心を一つにし、団結の歯車が、しっかりと、かみ合ってこそ、広宣流布のモーターは大回転を開始するんです」
 陰で同志を批判し、悪口を言うことは、無自覚であっても、謗法となるのだ。十四種の法華経誹謗である十四誹謗のうち、最後の四つは、軽善、憎善、嫉善、恨善、すなわち、信心に励む同志を、軽んじ、憎み、妬み、恨むことなのである。
 法華経誹謗の罪報について、法華経譬喩品には「其の人は命終して 阿鼻地獄に入らん」(法華経一九九ページ)と説かれている。ゆえに大聖人は、その罪を犯させまいと、「忘れても法華経を持つ者をば互に毀るべからざるか」(御書一三八二ページ)と、戒められているのである。
 同志を誹謗することは、広宣流布の魂の結合を破壊し、皆の心を攪乱させ、前進の活力を奪っていく。御書には「外道・悪人は如来の正法を破りがたし仏弟子等・必ず仏法を破るべし師子身中の虫の師子を食む」(御書九五七ページ)と仰せである。深く心にとどめねばならない。 (聖教新聞 2011-09-21)