池田大作名誉会長の人間主義の思想は文豪の魂と深く共鳴―寿学長補佐

2012年4月6日(金)更新:3
【中国・紹興文理学院に創設 魯迅池田大作研究所】
 中国浙江(せっこう)省の紹興(しょうこう)文理学院(葉飛帆学長)に「魯迅池田大作研究所」が設立された。文豪・魯迅と池田名誉会長の思想、文学、社会貢献に関する研究を深め、中日両国のさらなる文化交流促進を目指していく。開所式は3月25日、寿永明学長補佐、王暁初教授、鐘莉莉外事処長、創価大学の高橋強教授らが出席し、同学院で晴れやかに開催された。
 19世紀から20世紀にかけて激動の近代中国を生き、言論闘争による「人間の変革」「民衆の自立」に生涯を捧げた文豪・魯迅
 今回、研究所を設立した紹興文理学院は、魯迅がその前身である「山会初級師範学堂」で学長を務めた、創立103年の歴史を誇る名門学府である。同学院のある紹興の都は、文豪が生まれ、青春時代を過ごしたゆかりの天地。市内には紹興魯迅記念館が立つなど、文豪の思想・事績の研究拠点として知られている。
 同学院は2010年、池田名誉会長に「名誉教授」称号を授与。その折、来日した寿永明学長補佐は、名誉会長が特別文化講座「革命作家・魯迅先生を語る」(05年)などを通し、広く魯迅の思想を紹介していることに深い感銘を受けたという。両者に流れ通う思想の研究を本格的に開始するべく、研究所の創設に至った。
 開所式では、寿学長補佐が喜びのあいさつを。その中で、近代的人格の確立によって国を興そうとした魯迅の「立人(りつじん)思想」と、名誉会長が唱える「人間主義思想」に言及。二つの思想は深く共鳴していると語った。
 続いて、研究所の所長に就任した王暁初教授があいさつした。
 王所長は、名誉会長の思想と出合いについて、若き日に読んだ英国の歴史家トインビー博士と名誉会長の対談に、大きな啓発を得たことを紹介。
 「国際的に著名な思想家、宗教家、社会活動家である池田先生と、尊敬してやまない魯迅先生を研究する研究所の所長の任を受け大変な重責を感じていますが、大変に光栄です」と述べた。
 そして、「中日文化交流を推進するためにも、全力で研究に取り組んでいきたい」と力を込めた。
 参加した教員・学生からは次のような声が寄せられた。
 「池田先生と魯迅先生は、まさに文化と社会建設の『戦士』なのです」
 「両者の人類に対する大きな愛、思いやりは、すでに中日の国境を超えている。2人の偉大な精神は、必ず人類を導くに違いないと思います」
 日中国交正常化40周年の佳節に産声をあげた研究所。晴れの門出を、春の日差しが温かく包んでいた。 (聖教新聞 2012-04-06)