きょうだいの思いやりに感謝

2012年5月17日(木)更新:8
【障がい・病気と共に生きる 親子体験記(上)】
 6歳の娘と、自閉傾向がある発達障がいの3歳の息子がいます。
 息子は言葉を発しません。家の中でも外出先でも、思い通りにならないことなどがあるとパニックに陥り、頭を打ち付けます。また高い所への恐怖心がなく、汚いものや危ないものなどの区別ができないため、常に目が離せない状況です。
 ある日、私が疲れ切った声で「○○くん、しゃべらないね」と娘の前で言ってしまいました。すると娘が「○○は“ママ、いつもお世話ありがとう”って言ってるんだよ。◇◇(娘の名)は、○○の心がわかるの」と。私は涙があふれ、思わず娘を抱き締めました。
 娘はまだ6歳。どうしても私は息子に手が掛かるので、娘は寂しい思いをたくさんしているはずです。それなのに家族を思いやってくれる娘に、胸がいっぱいになりました。
 障がい児が生きやすい環境を作るとともに、障がい児のきょうだいに、もっと目を向けていかなければと思います。
 最近は家族の協力や福祉サービスを活用して時間を作り、時々、母娘デートをしています。 (聖教新聞 2012-05-16)