皆を励ませば自身も豊かに

2012年9月23日(日)更新:9
【希望の泉 〜心に刻むこの一節〜 女優 柴田理恵
・『人のために火をともせば・我がまへあき(明)らかなるがごとし』 (食物三徳御書、御書1598ページ)

 テレビ番組の収録でも芝居でも、常に心掛けているのは“見ている方に元気になってほしい、明るく楽しくなってほしい”ということ。
 折々に思い起こすのが「人のために灯をともしてあげれば、自分の前も明るくなるようなものである」 (食物三徳御書、御書1598ページ、通解)という御書の一節です。
 悩んでいる人や寂しい思いをしている人に積極的に関わり、励ましの声をかけ、温かい人間のつながりをつくる。その中で自らの心もより豊かになっていく――。学会の皆さんが日々実践されている尊い振る舞いを“お手本”にする思いで仕事に臨んでいます。
 信心する前は、他人をうらやましく思うこともよくありました。自分に自信がない証拠なのですが、学会に入って「桜梅桃李」(同784ページ)という言葉に出あった時に胸のつかえがとれました。
 花ごとに開花の時期は違うけれども、みんないつかは必ずきれいな花を咲かせる。だから、他の人が早く花を咲かせたからといってうらやむ必要などない。「ああ、あの花は本当に素晴らしいなあ。自分はどんな花が咲くんだろう。あの人とは違うけれども、自分らしい花が咲くにちがいない」。自分に自信をもつとともに、他の人も尊敬できる。それが「桜梅桃李」のいいところだと思います。
 “楽観主義でいくんだよ”“希望の女優さんになるんだよ”。1992年(平成4年)、池田先生からいただいた励ましが忘れられません。当時は仕事がなくて悩んでいましたが、たとえこの世の中に誰一人、私のことを知らなくても、池田先生は自分のことを見てくださっていると思いました。
 誰にでも自分にしかない使命があることを教えてくださったのが、先生であり、学会です。「使命を果たすために今の仕事を100パーセント頑張ろう」と思うと、限りないパワーが出ます。どんな仕事も「大事な使命の一つ」と捉え、全力で取り組んでいきます。
   (聖教新聞 2012-09-23)