過去さえも変えていくことができる

2012年9月24日(月)更新:1
【名字の言】
 過去の出来事を変えることはできない。だが、過去に経験したことの「意味」を変えることはできる
 日本人史上最短のプロ7戦目で、ボクシングの世界王者(WBCミニマム級)となった井岡一翔選手。今年6月には、WBA同級王者との“統一戦”も制した。大学時代、アマチュア全日本選手権の決勝で僅差の判定負けを喫し、北京五輪出場の夢が破れる。それをきっかけに、プロに転向した
 ひとたびリングに上がれば、頼れるのは自分だけ。だからこそ人知れず過酷な練習に耐え、自身を鍛え上げる以外にない。選手権の敗北の悔しさを忘れず戦ってきたから、今があるという。「勝つことによって自分の過去を変えなきゃいけない」と井岡選手は語る(「第三文明」10月号)。勝つことで、過去のつらい経験も、今に至るための必然だった、と意味を変える
 仏法は「現当二世」を説く。過去にとらわれず、未来の勝利を展望し、今を全力で生きよ、と。しかし実は「今の自分の境涯を高めていくことで、過去の因は悪因ではなくして善因となる」「過去さえも変えていくことができる」と、池田名誉会長は述べている
 過去、現在、未来にわたって人生を輝かせていけるか否か。それは“今の自分”が決める。
   (聖教新聞 2012-09-24)