寒暖の差が大 体調を万全に

2012年9月29日(土)更新:3
【社説】
 今夏は、山梨・甲府市真夏日(気温30度以上)が58日間続き、連続記録を更新するなど、東日本や北日本でも記録的な猛暑となった。9月に入っても、全国各地で猛暑日(気温35度以上)となるなど、厳しい残暑が続いたが、ようやく朝夕の涼風が心地よく感じられ始めた。ただ、一日の寒暖の差が激しい時季だけに、体調管理には十分注意したい。
 人の体は、体温が1度下がるたびに、免疫力が30%低下するともいわれる。これから流行する風邪やインフルエンザは、体温の変化や疲労から免疫力が弱まり、発症することが多い。気温や天候に注意し、カーディガンなどの上着を1枚余分に持ち歩くなど、体温を一定に保つ工夫を心掛けたい。

〈質の良い睡眠をしっかりと〉
 また、9月末から10月にかけては、ぜんそくを発症しやすい季節でもある。夏に繁殖したダニのふんや死骸から、ぜんそくの原因の一つであるハウスダストが発生するからだ。衣替えを機に、清潔な生活環境づくりにも気を配りたい。
 体の健康を保つために、人体では脳や筋肉を活動しやすい状態に保つ「交感神経」と、疲労回復を促す「副交感神経」という、二つの自律神経が働いている。とりわけ、副交感神経が機能するのは、就寝中やリラックスしている時だ。
 この夏のように、寝苦しく十分な睡眠が取れない夜が続くと、知らず知らずのうちに疲労は蓄積している。その回復には、暑さの和らぐ今の時季に”質の良い睡眠”をしっかり取ることだ。なるべく同じ時間に就寝・起床するなど、生活のリズムを整え、体の”健康システム”を正常に働かせよう。 

〈規則正しい生活の確立を〉
 池田名誉会長は、「若き君へ――新時代の主役に語る」第5回で、こう語っている。
 「疲れを取るには、まず、ぐっすり眠ることです。生死を繰り返す人間の生命にあって、『眠り』は一種の『小さな死』ともいえましょう。よき眠りは、生命の奥底の次元に立ち返り、その宇宙大の広がりに戻って、色心を蘇生させるものです。だから、生命力が充電される」
 ”健康は全ての活動の源”である。朝夕の勤行・唱題を根本に、規則正しい生活を確立し、体調を万全に整えよう。そこから、日々の充実した生活と目標達成への大きな前進が始まる。
 さあ、きょうも生命力を満々とたたえ、朗らかに出発しよう。
   (聖教新聞 2012-09-27)