「いろいろなことがあるから、信心は怠ることはできんのよ」

2012年10月9日(火)更新:2
【名字の言】
 東京・信濃町に建設中の「創価文化センター」が、6階建ての堂々たる姿を現した。JR信濃町駅のホームからも、その壮麗さに圧倒される。学会の創立記念日である11月18日の落成を目指し、工事が順調に進んでいる
 仏典の話が頭に浮かんだ。昔、一人の富豪がいた。3階建ての立派な家を見て自分もほしくなった。「同じような家を造ってほしい」と、大工に注文した
 大工は土地を測り、土台づくりから始めた。それを見た富豪は言った。「私がほしいのは下の部分ではない。上の部分だ。最上階から造れ!」。これを聞いた人は皆、「下の部分を造らずして、どうして上の部分が造れようか」と笑った(百喩経)
 何事も「土台」が必要である。先日、かくしゃくと活躍する89歳の婦人に話を伺った。51年前に入会した当初は村八分。が、「御書に仰せの通り」と地域広布に励んだ。今、周囲から絶大な信頼を得る。近年も、がんや脳梗塞に襲われたが、題目根本に乗り越えた
 「いろいろなことがあるから、信心は怠ることはできんのよ」。こう婦人はさらっと言うが、「冬は必ず春となる」との、信仰への絶対の確信がみなぎっていた。この確信こそ人生の「土台」。“自分も、かくありたい”と心に期した。(川)
   (聖教新聞 2012-10-09)