あしたへ 東日本大震災を見つめて・活字文化・読書 他

2012年10月10日(水)更新:1
東洋哲学研究所創立50周年記念 連続公開講演会 東北・仙台で第2回を開催 ワイダー博士が語る】
●テーマ 「心を結びつける言葉の力」
●講演の冒頭、ワイダー博士は静かに語り始めた。「あの大震災を経験された東北の皆さまほど、励ましの大切さを実感されている方はいないでしょう。皆さまこそ、地球の未来に、希望の種を植えているのです」
●博士自身、講演のテーマに掲げた「言葉の力」を実感する体験があった。それは、最愛の母を亡くした直後。悲嘆の中、SGI会長から贈られた詩集を目にした時だった。
 博士は「池田会長の言葉が、私に“もっと強くなれ”と呼び掛けているように感じたのです。東北の皆さまが会長の言葉に触れた時と同じ感覚だと思います」と述懐した。
 博士は、東北の人々に「勇気」の光を灯し、徹して励ましを送り、被災者と共に歩み続けてきたのがSGI会長であると強調。
 「池田会長が“心の財は壊されない”とのメッセージに込めた思いこそ、偉大な創造の源です。これこそが、荒廃した大地を、緑野へと変えゆく力なのです」と述べた。
 そして「全てを失った人にとって、池田会長の言葉を、何度も何度も書き留め、心の中で繰り返したことが、どれほど生きる力となったことでしょう。私は、その言葉の力強さに深く感動するのです」と語った。 (聖教新聞 2012-10-10、以下同)


【元気いっぱい!運動会 札幌創価幼稚園】
●転んでも立ち上がり、みんなで応援しながら、「負けない心」で最後まで頑張った“太陽の子ども”たち。明るい歓声が、秋晴れの青空に響き渡った。


【わが友に贈る】
 一歩でも半歩でも わが目標へ進もう!
 たゆまぬ挑戦の中に 黄金の人生は輝く。
 さあ人間革命の劇を!


【名字の言】
●「人生にあって、華やかな脚光を浴びることが幸福なのではありません」「地道であっても、粘り強く、辛抱強く、前進し抜いた人が勝利です」。インド・創価池田女子大学入学式に贈った池田SGI会長夫妻のメッセージの一節だ。展望が描けない時代に、戸惑い、失望する時もあろう。それでも一歩一歩、前に進む以外にない。断じて諦めず歩み続ける人が勝者なのだ。(弓)


寸鉄
SGI会長ほど人々を励ましてきた方はいない―教育者(タイ) 「人の振舞」の偉大な模範
●群馬婦人部が対話月間。「太陽の国」に輝く友情の大連帯! 尊き母に最敬礼
●「たすくる者強ければたうれず」。何でも相談できる先輩を持て。成長の力
●会館周辺での違法駐車、立ち話等は厳禁。近隣に配慮を。その良識が仏法
●70代の体力向上―日頃の運動の賜と。地域の為に歩く多宝の友は益々元気


【世界広布のフロンティア(10)パラオ共和国 “世界一小さなダイヤモンド支部” 次代を担う青年・未来部が躍動】
●「自分も題目を唱えるようになり、人生が明るく、幸福の方向へ変わっていくのを実感しました。
 その後、家族や学校の問題などで、消えて無くなりたいと思うほど落ち込んだことがあります。でも、信心で乗り越えることができたんです。」

パラオの人々にとって、仏法の魅力とは何だろうか。
●「唱題という実践を通して、自身の人間的、精神的な成長を実現できることだと思います」と語る。
 「仏法では、自分の外にある何かを信じたり、儀式を重んじるのではなく、自身の内なる仏界を開き、絶対的幸福境涯を築くことを目指しています。これは私たちをより自由にし、人生に真の力を与えるものです」
 パラオには自然との共生や、精神的に豊かな生き方を重んじる伝統が息づいている。こうした文化的価値は、仏法の理念とも響き合っているようだ。
●「私は、どこまでも自身の生き方を通して、SGIの偉大さを人々に伝えるよう努力してきました。また、自分が家族や友人にとってベストの存在であること、そして職場にあってはベストの仕事をすることを目指してきました。
 もちろん多くの困難がありますが、常に信心根本に、『負けじ魂』を燃やして乗り越えてきました。そうした中で、周囲の信頼を勝ち取ることができたと思っています」
 パラオは第2次世界大戦で、日米の激戦地になったという悲劇の歴史を持つ。日本軍が玉砕したペリリュー島には、今なお戦車や戦闘機などの残骸が残る。
 だからこそ、人々の心には平和を願う熱い思いがある。


【声】
●“今は大変だろうけれども忍屈の鎧を着て頑張っていきなさい。必ず思い通りのコースへ自然と入り、幸福になるよ”(先生) 〈63歳〉


【社説 混迷を打ち破る創価の人材群】
〈共に輝けるのが真の友情〉
ゲーテは階級や家柄に関係なく、交友関係を大切にした。オステン博士いわく、彼は「批判的な友が脇にいると進むのが速くなる」と考え、交友を「大いなる自己改良策」と理解していた。名誉会長は「真の友情は、時を経ても壊れない。共々に精神の財産を増やし、残しながら、ますます輝いていく」と語る。
 友との対話で、たとえいっとき、価値観の差異や無理解の壁にぶつかっても、誠意を尽くし、信念の対話を粘り強く進めれば、必ず分かり合う時が来る。友の幸福を願い、行動を続ける創価の青年こそ、混迷の時代を打ち破る人材群といえよう。


【きょうの発心 強き祈りと確信の信心で前進】
御文 弘決第八に云く「必ず心の固きに仮って神の守り則ち強し」云云、神の護ると申すも人の心つよきによるとみえて候(四条金吾殿御返事、1186ページ・編1165ページ)
●信心の強さにより、諸天善神の守護も強くなる、と教えられた一節です。
●第1次宗門事件で、坊主らの謀略が渦巻いていた時です。先生は私たちに、渾身の激励を送ってくださいました。さらに、女子部のメンバーと懇談してくださり、「楽しい小田原女子部、喜びの女子部を作っていきなさい」と指導を。同席していた私は、“生涯、師と共に”と心に決め、青春時代を走り抜きました。
 第2次宗門事件の時も、強き祈りと確信の信心で進もうと決意できました。91年10月10日、小田原記念音楽祭の席上、先生がこの御文を通し、指導してくださったからです。


【あしたへ 東日本大震災を見つめて 心に寄り添いたい 追悼の歌「水平線を越えて」を制作 パニック障害と闘う】
東日本大震災で被災した友に、寄り添うような歌がある。作詞した、黒田さん(55)、副本部長は、思いを語る。「私はただ、励ましの歌ではなく、家族を亡くされた方々のそばに、いてあげられるような歌を作りたかった」。地元紙や地元FM局でも取り上げられた。新たに生まれ変わる生命に捧げる追悼の歌「水平線を越えて」。聴く人の心を揺さぶる。

●生活費に困り、子どものアルバイト代をあてにした時は、「バカな父親だ」と、情けなさに一人で泣いた。
●ふがいなさが身に染みた日々ほど、わが子の成長を感じたことはない。
●ある日、洗濯物を畳む妻の背中に、「今まですまない」と声を掛けようとした。だが、ふとよぎる。“俺なんかと一緒になったばっかりに……”。そう思うと、言おうとしたセリフが胸につかえた。
●自分は――父親として、仕事の軌道になかなか乗れない。パニック障害の投薬も続く。それでも、4人の子らは、「お父」と呼んで慕ってくれる。そんな家族を持てたことが、何より幸せだった。
 それだけに、大震災で家族を失った人の話を聞くと、涙がこぼれて仕方ない。
●被災地は、復興の機運が高まりつつある。だが、被災者の心は、立ち止まったり、後ずさりしながらも、何とか前を向こうと懸命にもがいている。それが現実の姿だ。
 「焦らなくてもいい」
 そう声を掛けたくて、歌を披露し続けた。
●いつだったか、妻に「迷惑かけたな」と言えた時がある。「あなたを支える毎日って、結構、楽しいのよ」と笑ってくれた。
 家族に裕福な生活をさせてやれず、自分をふがいない男だと感じる時もある。それでも、家族との思い出が詰まる、古里の力になりたい。
 歌声に、思いがあふれる。右の拳で涙を拭った。


【活字文化 読む=生きるチカラ! 作家、山梨県立図書館館長 阿刀田 高さん】
●このごろ「読書保険」という言葉をよく使っています。読書は保険みたいなもので、若いときに少し努力しておけば、配当といいますか利益が必ずあります。
 本当の保険のような“元本割れ”はないし、特に老後は配当が大きいですよ。もちろん、読んですぐ得られる恩恵もあります。


《いつも良書を傍らに(4)詩人 内田 良介 リルケ著『若き詩人への手紙』》
●書くことは、生きること
●「芸術作品は、それが必然から生まれたものならば、よいものです」(中村ちよ訳)
●自分の表現の中に、命の底から生まれる必然性や内発性があれば、他人の評価に一喜一憂することはないのだ。
リルケは、自分の外ではなく内にしか、生きることや創造することの秘密はないと、何度も書き送っている。
●困難に向かう孤独の内にあってこそ、生命の深い法則も感知できる
●ここでいう孤独とは、他者と隔絶した独善ではない。魂の内奥の真実に近づき、それを伝えるため――つまり、より深く誰かとつながるために要する、孤独なのだ。


【読書】
●『愛着崩壊』岡田尊司 著 
・先進国に増加する親子の問題
・愛着が不安定な人は、人間関係や社会のなかで歓びを感じるよりも、不安や恐怖や怒りを感じてしまう。・愛着ホルモンは、子育てや恋愛、友人や同僚との快い、共感的な交流によって活性化されるという。
・心を開いて、人と関わることの大切さを改めて痛感させられる。

●『老いと死は遺伝子のたくらみ』日高敏隆
・生の独自性とは「演じること」
・生物としての人という視点から老いと死を考える好著

●『「辺境」からはじまるー東京/東北論』赤坂憲雄小熊英二 編著
・大切なものは何か。それは「自立」である、と本書は訴える。険しい道に違いない。だが、隷属構造から脱出する以外に、もはや東北各地が再生する道はない。それは、自らが「福光」として輝く道である。

●『ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂』マーギー・プロイス著 金原瑞人
・人生の可能性をひらく冒険心
・世界への架け橋となった生涯は、私たちに、逆境でも勇気さえあれば、人生は可能性(オポチュニティ)でいっぱいだと教えてくれる。人生への挑戦者(チャレンジャー)、冒険家(アドベンチャー)に贈る宝物(トレジャー)の一冊だ。

●『99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ』河野英太郎著
・仕事の報告は「話の全体像→ポイント→詳細」の順で行えば、スムーズ。上司に相談を聞いてもらうには「3分ください」と切り出す。また「とりあえず」ではなく「まずやってみます」と言う。