日蓮大聖人御入滅730年 民衆の幸福の連帯を広げよう

2012年10月13日(土)更新:4
【社説】
 弘安5年(1282年)10月13日、日蓮大聖人は、死身弘法の御生涯を閉じられた。今年で御入滅から730年を数える。「一切衆生の同一苦は悉く是日蓮一人の苦と申すべし」(御書587ページ)とあるとおり、大聖人の歩みは常に悲嘆にあえぐ民衆と共にあった。御書を拝すると、信仰ゆえの迫害や病気、親しい者との別れなど、さまざまな苦悩にぶつかった人々のために、渾身の激励を重ねてこられた尊い軌跡が胸に迫ってくる。
 北条時頼への「立正安国論」の提出をはじめとする“国主への諫暁”も「但偏に国の為法の為人の為にして身の為に之を申さず」(同35ページ)と仰せのように、どこまでも社会の安寧と人々の幸福を願ってのものであった。

〈民族や言語の差異を超えて〉
 約700年の時を経て“御本仏の民衆救済の精神と実践”を継承したのが、創価の三代会長であり、創価学会である。
 牧口初代会長は、日蓮仏法を、各人の幸福と社会の平和をもたらす「生きた宗教」「生活法」として再生させた。
 「地球上から悲惨の二字をなくしたい」という、やむにやまれぬ願いのままに妙法流布に立ち上がった戸田第2代会長は、それまで光の当たらなかった庶民に「地涌の菩薩」としての使命の自覚を促し、一人一人を“救われる側の人間”から“救う側の人間”へと変えていった。
 そうした“民衆蘇生のドラマ”の舞台を世界へと広げたのが、池田第3代会長である。“自身に内在する仏性を涌現させることで、境涯を開き、自他共の幸福の実現に生き抜く”という人間革命に挑戦する同志の輪が、民族や言語の差異を超えて拡大したのである。

〈御本仏直結の誇りを胸に〉
 「池田会長は、各個人の内面にある無限の力を呼び起こすエンパワーメント運動を牽引してきた、優れた指導者でもあります。(会長の行動を通し)御書の中に包含されている日蓮の希望の種子が、現代の人々の心に発芽する土壌は、多くの国々において整ってきたと思います」(スペイン国立マドリード・コンプルテンセ大学のカルロス・ルビオ教授)等、多くの識者が、師と共に前進する創価の友に称賛を寄せる。
 「日蓮生れし時より・いまに一日片時も・こころやすき事はなし、此の法華経の題目を弘めんと思うばかりなり」(御書1558ページ)との、御本仏のお心のままに戦う誇りを胸に、民衆の幸福の連帯を一段と広げていきたい。
   (聖教新聞 2012-10-13)