そうした現状を打開するために私がいるのだ!

2013年1月4日(金)更新:4
【新・人間革命 法旗二十五】
 山本伸一は、燃えていた。激しく燃えていた。この八日間の愛媛県香川県の訪問で、なんとしても、新生・四国の大前進のスタートを切ろうと思うと、情熱と闘魂が生命の底から噴き上げてくるのだ。
 彼は、愛媛文化会館の恩師記念室で、四国総合長の森川一正に言った。
 「時が来たよ。新しい時代の幕を開く時が来たよ。立つのは今だ!
 日蓮大聖人は『命と申す物は一身第一の珍宝なり一日なりとも・これを延るならば千万両の金にもすぎたり』(御書九八六ページ)と言われている。その貴い一日を、一瞬を、決して無駄にしてはならない。最高の聖業である広宣流布のために、捧げ抜いていくんです」
 森川は、決意のこもった声で、「はい!」と応え、大きく頷いた。
 伸一は、微笑を向けながら言葉をついだ。
 「上昇、発展への流れをつくるには、人間の一念が変わらなければならない。現状が厳しいからとか、人材がいないからとか、停滞の理由を並べ立てていても、事態はいっこうに変わりません。
 現状追随からくる“あきらめ”の一念を、“そうした現状を打開するために私がいるのだ!”という、一人立つ精神へ、挑戦と敢闘の一念へと転じていくんです。
 今、世相は、景気回復の兆しもなく、明るい話題が何一つない時代と言われています。また、どう生きるのかという、人生の根本軌道が見失われています。まさに、濁世の様相を呈しているといってよい。
 そういう時代だからこそ、広宣流布を進めていくんです。使命の炎を燃え上がらせるんです。この世の不幸をなくすために出現したのが、創価学会ではありませんか。
 草創期に各支部は、弘教の法旗を高らかに掲げて、“不幸を討ち取らん!”と、誇らかに民衆の大行進を続けていった。
 広布第二章の『支部制』の魂は、支部長、支部婦人部長はもとより、全同志が、その一念に立ち返ることにあるんです」
   (聖教新聞 2013-01-01)


♪「レ・ミゼラブル 民衆の歌」
http://www.youtube.com/watch?v=TcasKnwJgyo