創価学会には師弟がある。師弟根本に苦難を勝ち越えてきた歴史がある

2013年1月9日(水)更新:2
【名字の言】
 「現代で最高のホームランバッターだった」。長嶋茂雄氏が、ユニホームを脱ぐ松井秀喜選手に最大級の賛辞を贈った▼昨年末に飛び込んだ引退のニュース。同選手が「一番の思い出」として挙げたのは、「高校時代の甲子園での5打席連続敬遠」でも「ワールドシリーズのMVP」でもなく、「長嶋監督と2人で素振りした時間」だった。野球と真摯に向き合った人でなければ言えない言葉だ▼背番号「55」が放つ本塁打の放物線は多くの人に喜びを贈った。昨年、苦節の末につかんだ復帰後の初試合でも、豪快な一発。ベースを回る背中の数字は「35」に変わっていた。その時も、長嶋氏の背番号「3」を意識し、「師匠の番号を一ついただいた」と。日米通算507本塁打のうち、背番号「35」で放った昨年の2本には、特別な輝きがあるように思える▼「一流の人生には、必ず荘厳な『師弟の劇』があり、厳粛な『報恩の舞』がある」と池田名誉会長は語る。期待に応えたい人がいる。つかんだ栄光を捧げたい人がいる。そういう一念が、どんな苦労をも厭わない不屈の力を、人に与える▼創価学会には師弟がある。そして、師弟を根本に、苦難を勝ち越えてきた歴史がある。この最高の“宝”を未来に伝えていきたい。(将)
   (聖教新聞 2013-01-09)