あなたのような清らかな心根の同志が愛媛に百人誕生したら広布は盤石

2013年1月26日(土)更新:5
【新・人間革命 法旗 四十二】
 山本伸一は、羽生直一の言葉に、「喜捨」の心を感じた。羽生は、法のため、学会のため、同志のために、多くの私財と労力を、喜び勇んで投じてきたのであろう。
 行為は同じでも、大切なのは心である。
 “広宣流布のためならば、なんでもやらせていただこう! 喜んで尽くそう!”と、自ら進んで行動し、さらに、そうできることに感謝していくことである。そこに、功徳の大輪を咲かせ、無量無辺の福運を積んでいく直道がある。
 伸一は、語った。
 「あなたのような、清らかな心根の同志が、愛媛に百人誕生したら、広宣流布は盤石になります。また、愛媛は功徳の花園になるでしょう。同じ志をもった多くの後輩を育ててください」
 夕刻、羽生の自宅から愛媛文化会館に戻った伸一は、松山支部結成十八周年の記念勤行会の参加者を、会館の玄関前で出迎えた。
 「ようこそ、おいでくださいました!」
 彼は、貸し切りバスから降りてくる人たちと握手を交わしていった。
 驚いたのは、参加者たちであった。手を差し出されて、伸一と気づき、歓声をあげて両手で強く握り締める人もいれば、半信半疑な顔で握手をする人もいる。
 出迎えを終え、館内に入った伸一は、四国長をはじめ、県幹部の代表や職員に言った。
 「幹部も、職員も、会員の皆さんのためにいることを忘れてはならない。したがって、皆に尽くし、皆を守ることが根本精神です。
 どうすれば、皆が活動しやすくなるのか。どうすれば、張り合いをもてるのか。どうすれば、明るく頑張れるのか――と、常に心を砕き続けていくんです。その精神を全幹部が、全職員が、本気になって受け継いでいくならば、学会は盤石になる。
 しかし、自分のために、学会をうまく利用しようなどというリーダーに牛耳られてしまえば、創価の未来も、広宣流布の未来もない。そのことを生命に刻んでおくんです」
   (聖教新聞 2013-01-23)