座談会 「共に行動」が学会の伝統

2013年2月7日(木)更新:3
【輝く創価の師弟城(8) 日々の闘争の中で人材を育成】
橋元 池田先生は聖教新聞に掲載された「名誉会長と共に 今日も広布へ」のなかで、男子部に対して語ってくださいました。
 「若き広布の英雄たる君たちの勇敢な戦いによって、世界広宣流布の素晴らしき時代に入りました」
 「君たちは、無敵の法華経の兵法で立つ、最強の勇将の陣列です。いやまして題目を唱え抜いて、わが師子王の心を取り出して指揮を執っていただきたい」
 「勇敢」「勇将」とある通り、折伏精神を燃え上がらせ、勇ましく前進することが男子部の使命です。
棚野 有名な御聖訓に「つるぎなんども・すすまざる人のためには用る事なし、法華経の剣は信心のけなげなる人こそ用る事なれ鬼に・かなぼうたるべし」(御書1124ページ)とあります。この「けなげ」とは、古語では「勇ましい」という意味です。“法華経の剣”は、信心において勇敢な人が用いてはじめて役に立つ、と日蓮大聖人が仰せになっています。
原田 自分の弱い一念に打ち勝つのは勇気であり、友人にこの仏法を語ることも勇気です。仕事や学業面で信心の実証を示すことにも勇気が必要であり、そもそも信心で決意して立ち上がること自体が、勇気の必要なことです。私たちの「前進」「成長」「人間革命」は、「勇気」と一体です。

〈勇気は慈悲の異名〉
正木 友人との対話という点で考えれば、自己中心的な“蛮勇”ではいけません。「勇気の対話」といっても、一方的に語ることではなく、どこまでも相手の仏性を信じ抜くという勇気が大切ですね。
吉井 たしかに池田先生は「勇気とは慈悲の異名です」と何度も語ってくださっています。
杉本 友人の幸福を願って対話に励み、友情を広げている人は、その挑戦の日々の中で大きく成長できるのだと思います。
原田 それは大切な観点ですね。学会の人材育成の伝統はまさに、闘争の真っただ中で人を育てるということです。とくに草創の方々は、入会したその日から先輩と一緒になって仏法対話に歩きました。それが人材育成の直道だからです。
正木 たしかに、信心は“何かを学んでから行動を起こそう”というようなものではありません。確信の大小や教学知識の有無は関係なく、信心の年数さえ大きな差ではなく、随力弘通――自分の今の力のまま友人に仏法や信心のことを語るのが、最も尊いことです。
棚野 小説『新・人間革命』「福光」の章で紹介された牧口先生の行動を思い出します。福岡の八女を牧口先生が折伏で訪れ、ある夫妻が入会を決意しました。そして牧口先生は「題目は自行化他といって、自分がお題目を唱えるだけでなく、人にも、それを教えていかねばならない。これが大事です。自行化他の信心をすれば、悩みは必ず解決します」と語り、翌日にはその夫妻を連れて長崎の雲仙へ赴かれます。ご自身の友人との仏法対話へ一緒に行かれたのです。
吉井 新入会の方の成長と幸福を願うからこその行動ですね。私たちでいえば、先輩が後輩と一緒になって勤行・唱題を実践し、友人との対話や部員への訪問激励に歩くことです。
杉本 一緒に行動することで、先輩が後輩に対し範を示すことができます。
橋元 リーダーが皆に広布の闘争を呼び掛ける以上、自身が率先して拡大に励むのは当然のことです。
棚野 その先輩やリーダーの姿と勇気が、皆に伝播していき、組織の大きな勢いとなります。
正木 リーダーに必要な姿勢としては、同志の一歩前進の勇気を、最大に褒めたたえていくことも重要です。称賛することでそれぞれの長所を伸ばしていくことです。
原田 ともあれ池田先生は、「何よりも、直系の君たちが、すくすくと、立派に成長してくれていることが、私にはうれしくてならない」と語り、とくに青年部の折伏・弘教、対話拡大を大変に喜んでくださっています。各部とも闘争のなかで人材を育て、共戦の同志のスクラムを大きく広げていきたい。

《音楽隊・鼓笛隊の奮闘に感謝》
〈地域に希望を送る〉
杉本 先日、音楽隊・鼓笛隊の新隊員募集の内容が聖教新聞に出ていました。メンバーの皆さんは仕事や日々の学会活動もあるなかで、さらに音楽隊・鼓笛隊の練習に取り組み、本当に尊いことです。
棚野 だからこそ、信強き人材が誕生し、広布のリーダーも数多く育ってきました。橋元男子部長は音楽隊、吉井女子部長は鼓笛隊の出身です。
橋元 皆、広布のお役に立ちたいとの一心で、自らの意志で全てに挑戦しています。だから人一倍、大変な状況でも頑張り通すことができ、自身の成長にもつながっていると思います。
吉井 池田先生が鼓笛隊に、こう語ってくださったことがあります。
 「体力、知力、練習に勝つ執念。そして、信行学の模範の力が鍛えられる」「皆さま方の文化の行進が、どれほど多くの友を作ったか。批判的な人々さえも、鼓笛隊の姿を見て、学会の認識を深めてきた」と。
正木 音楽隊・鼓笛隊、さらに女子部の合唱団など、音楽・文化を通して同志に勇気を与え、地域に希望を送る皆さんに感謝し、心から応援していきたい。
   (聖教新聞 2013-02-07)