学会の根本精神は、人を敬うことにある

2013年2月7日(木)更新:6
【新・人間革命 法旗 五十四】
 創価学会は、不軽菩薩の実践を現代に移した、地涌の菩薩の集いである。したがって、学会の根本精神は、人を敬うことにある。人の幸福を願い、実現していくことにある。人に尽くしていくことにある。
 現代社会にあっては、他者への無関心が進む一方、利害や力関係によるつながりが優先され、“人間性”が追いやられてきた。だからこそ、尊敬と信頼と励ましの、人間の温もりにあふれた社会を築き上げていくのだ。
 そこに創価学会の使命があり、その先頭に立つのが、幹部である。ゆえに、幹部の境涯革命、人格革命こそが、広宣流布の最大の推進力となろう。
 一月十九日、山本伸一は、早朝から、山のように積まれた書籍や色紙に、次々と励ましの揮毫をした。そして正午前、愛媛文化会館のロビーで、社会の各界で活躍するメンバーや、その家族と会って激励したあと、婦人部勤行会に姿を現した。
 会場には、婦人部員だけでなく、壮年部、男子部の代表や、子どもを連れた近隣の人たちも参加していた。
 「ようこそ! ようこそ! お忙しいなか、よくぞおいでくださいました」
 彼は、満面の笑みで、歓迎の意を表した。
 この勤行会でのあいさつで、伸一は、「火の信心」と「水の信心」について述べた。
 「『火の信心』というのは、火が一時的に激しく燃え上がるように、感激した時には真剣に唱題や弘教に励みはするが、永続性のない信心です。それに対して『水の信心』は、派手で目立った行動はなくとも、心堅固に、常に水が流れるように、不撓の決意と使命感をもって、生涯、信・行・学を持続し抜いていく人の信心です。私どもは、『水の信心』を貫いていかなければならない。
 では、そのために何が必要不可欠か――。
 それは、組織です。人間というものは、また、凡夫というものは、どうしても一人だけになると弱くなり、我見に走ったり、精進を怠ってしまいがちだからです」
   (聖教新聞 2013-02-06)