わが父を誇りとし、遺志を受け継ぎ広宣流布のために尽くしていきます

2013年2月11日(月)更新:3
【名字の言】
 いつもと同じように、薪ストーブが焚かれていた。ただ、違っていたことが一つ。昨年、笑顔で迎えてくださった会場提供者のご主人が、遺影となってほほ笑んでいた▼一昨年の大津波で街が壊滅した岩手・陸前高田市創価の同志にとって心のよりどころとなったのが、このお宅だった。震災後、ここが創価の救援拠点になり、昼夜を分かたず、被災者への支援が行われた▼救援に駆けつけた全国の青年部を温かく迎えてくれたのも、この場所。本紙の記者も、ここに来れば情報が集まっていると聞き、何度も訪ねてお世話になった。大功労者の遺影を前に、在りし日の姿を偲んで、冥福を深く祈念した▼被災地では、進まない街の復興を目にして、心身共にストレスは増しても減ることはない。体調を崩す人もいる。いつ仮設住宅を出て、新生活を始められるかなど先行き不透明なことが多い。被災地の広い範囲にかけて、まだまだ支援の手が求められている▼故人の娘さんは創価大学出身で、今はSGIカンボジアで活躍しているという。一時帰国していた娘さんに、お父さんへの深い感謝の思いを伝えると、清々しく語ってくれた。「わが父を誇りとし、遺志を受け継ぎ、広宣流布のために尽くしていきます」と。(搭)
   (聖教新聞 2013-02-11)