座談会 「教学」が勝利の人生の基盤に

2013年2月18日(月)更新:7
【輝く創価の師弟城(11)青年部が「御書池田大学運動」を推進】
棚野 いま青年部では、友人との仏法対話を大きく広げるなかで、「御書池田大学運動」を力強く展開しています。
吉井 女子部では、「池田華陽会 御書30編」のうち、「顕仏未来記」「減劫御書」「種種御振舞御書」「兄弟抄」「日女御前御返事」の5編を重点的に研鑽。池田先生の御書講義を学ぶ「御書池田大学校」を各地で開催しています。
橋元 男子部でも、日々御書をひもとき、“戦う中で学ぶ”という実践の教学を根本にしながら、部や本部、区・圏などの単位で「御書活動者会(御書活)」を開いています。「教学大学校」「教学塾」などで力あるリーダーの育成にも取り組んでいます。
正木 青年部の皆さんには、御書を大いに学び、日蓮大聖人の生命哲学について語り合い、理解を深めていただきたい。何でも吸収できる青年期に、どれだけ教学研鑽に取り組めるかが、とても大切です。
杉本 池田先生は「私も青年時代、徹して御書を研鑽してきた。主要な御書は、暗記するほど真剣に学んだものである。それが、今日の私の全人生の基盤となっている」と語っておられます。
原田 私は、池田先生が学生部に対して行われた「御義口伝講義」の1期生ですが、先生はこれまで繰り返し、青年と共に御書を拝して、広布拡大における青年の使命を教えてくださっています。
吉井 また、かつて先生は、青年には「信心を深めゆくための教学」「広布推進の原動力のための教学」「新しき人間主義の哲学を確立するための教学」が必要であると語られました。

〈御本仏の大慈大悲〉
正木 青年部に限らず、広布のリーダーはとくに、御書を通して激励を重ねていきたい。弘教や聖教新聞の拡大、地域友好など日々の学会活動がなぜ大切なのか、なぜ信心で宿命転換・人間革命ができるのか、それらを語るには教学に裏づけられた確信あふれる指導と励ましが必要です。
杉本 学会が全世界に広がり、各地の最前線のリーダーにはますます指導力が求められます。だからこそ教学が重要ですね。
正木 同志の皆さんからは、当面の活動や取り組みの打ち出しだけでなく、“信仰の息吹や喜びが感じられる話をもっとしてほしい”という要望も多く寄せられています。
杉本 大白蓮華の連載「勝利の経典『御書』に学ぶ」をはじめ、聖教新聞の随筆、小説『新・人間革命』など、さまざまなところで池田先生が御書根本に指導されています。それらを学び、私たちも一緒に御書をひもといていくことですね。
棚野 今年、青年部共通の年間拝読御書は「種種御振舞御書」です。創価新報に研鑽のための紙面が連載されていますので、しっかり活用していきたい。秋には「青年部教学試験(2級)」「教学部任用試験」が予定されています。大成長の節として、より深く教学に取り組んでいきます。
原田 御書を開けば、750年後の私たちでも、大聖人の大慈大悲を拝することができます。御本仏の民衆救済の不屈の魂を、過去から現在、そして未来へと流れ通わせる御書です。日興上人が「御書を心肝に染め」(御書1618ページ)と呼び掛けられたように、一節一節をわが胸に刻んで前進していきたい。

《個人情報の取り扱いに注意》
〈増えるネット犯罪〉
橋元 話は変わりますが、遠隔操作ウイルスに感染したパソコンから犯罪予告などが送られた一連の事件について、連日のように報道されています。一方、スマートフォンの普及もあり、LINE(ライン)やツイッター、またフェイスブックなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用者が急増しています。情報通信は日進月歩で便利になる一方、ネットを駆使した巧妙な犯罪も増え、より一層、慎重な姿勢が求められています。
棚野 とくに個人情報の問題です。SNSなどでは同じ関心をもった人同士が知り合い、情報交換できるなど、物理的な距離を超えて人付き合いの幅が広がりました。しかし設定によっては個人情報や発言が不特定多数の人に見られる状態になります。その自覚もなく、まるで目の前の友人と話す感覚で発信していると、個人情報が漏れたり、不用意な発言が世間に広まったりしてしまいます。
吉井 ある店の従業員が、有名人が来店したプライベート情報を発信してしまい、大騒ぎになったこともありましたね。本人だけではなく、守秘義務を徹底できなかった企業の責任も問われます。
棚野 個人の責任のもとで意見を述べるのは自由ですが、自身の個人情報が広まらないよう注意することはもちろん、他人の情報を軽々しく広めることも慎みたい。著作権のある画像などの取り扱いにも気をつけなければいけません。
橋元 学会員としても、活動で知り得た情報や同志のプライベートな情報など、悪意はなくてもむやみに発信するべきではありません。警戒心が必要です。
原田 技術が発達しようと、学会活動の根本は互いの顔が見える「フェイス・トゥ・フェイス」です。ネットによってコミュニケーションが便利になったからこそ、顔と顔を合わせた触れ合いの価値はますます大きい。私たちは、直接会って励ますという基本を大切にしていきたい。
   (聖教新聞 2013-02-18)