教学 流罪の地・佐渡から世界広布を宣言

2013年2月20日(水)更新:5
【池田華陽会 御書30編に学ぶ 顕仏未来記(下)】
《御文》
 疑つて云く如来の未来記汝に相当れり、但し五天竺並びに漢土等にも法華経の行者之有るか如何、答えて云く四天下の中に全く二の日無し四海の内豈両主有らんや、疑つて云く何を以て汝之を知る、答えて云く月は西より出でて東を照し日は東より出でて西を照す仏法も又以て是くの如し正像には西より東に向い末法には東より西に往く(御書508ページ1行目〜4行目)

《通解》
疑っていうには、確かに釈尊法華経の予言はあなたに当てはまっている。ただし、日本のみならず、インドや中国等にも法華経の行者がいるのではなかろうか。
 答えていうには、全世界に二つの日があるわけがない。一国に、どうして二人の国主がいようか、いるわけがないではないか。同じく法華経の行者は全世界にただ一人のみである。
 疑っていうには、何を根拠として、あなたはこのことがわかるのか。
 答えていうには、月は西から出て東を照らし、日は東から出て西を照らす。仏法もまた、この大宇宙の法則どおりである。正法ならびに像法時代には、仏法は西のインドから、中国、朝鮮、日本へと次第に東へ伝わり、末法においては、南無妙法蓮華経の大仏法が、東のこの日本から西へと流布していくのである。

〈解説 自身を“太陽”と輝かせる信仰〉
●何があっても仏と同じ誓願を貫き、民衆の幸福のために戦えば、必ず仏の境涯を開くことができるのです。
●「師と共に!」「友のために!」と広布の誓願に生きる私たちの胸中に幸福の太陽が輝いていくのです。
 池田名誉会長は「闇が深ければ深いほど、『太陽の仏法』が光り輝くのです」「人々の胸中に太陽を送る戦いです。大勢の人々を救っていくチャンスです。そのために私どもは、願って、この世に生まれてきた。その根本の誓願に、生きて生きて生きぬく以外にない」と語っています。

《名誉会長の講義から》
 大聖人が御宣言された仏法西還・世界広布――。これを受けて、創価の父・牧口先生は、全世界の人類の即身成仏の実現を熱望されていました。
 戸田先生は、師匠の熱き思いを、まっすぐに受け継いでおられた。逝去の直前には、メキシコへ行った夢を見たと言われ、こう語られました。
 「待っていた、みんな待っていたよ。日蓮大聖人の仏法を求めてな。行きたいな、世界へ。広宣流布の旅に……」
 この言葉は永遠に私の耳朶から離れません。戸田先生を世界にお連れし、一閻浮提広宣流布の発展を見ていただく――。その思いで私は世界を駆け巡り、対話行動に邁進してきました。
 私は、海外に行く時は、常に、戸田先生の写真を携えました。そして今、戸田先生に私は堂々と勝利のご報告ができます。初代・2代の悲願を、私が実現しました。世界広宣流布の基盤を磐石に完成させました、と。莞爾(かんじ)とされる戸田先生の慈願が目に浮かびます。
 世界広布の第2幕は、絢爛たる地湧の友の乱舞によって、仏法に基づく価値創造の華が万朶(ばんだ)と咲き誇っていく時代です。
 私は、そのための舞台を完璧に整えてきました。世界の各界の人々が、私たちの平和と文化の行動に期待を寄せております。
 この勝利と栄光と福徳は、世界の同志の皆さまを子々孫々まで晴れやかに包みゆくことでありましょう。私は全同志に心からの感謝を申し上げたい。(『希望の経典「御書」に学ぶ』第1巻)

〈理解を深めよう 三国四師〉
●「法自ら弘まらず人・法を弘むる故に人法ともに尊し」(御書856ページ)
●「顕仏未来記」の末尾で、大聖人は、インドの釈尊、中国の天台大師、日本の伝教大師という三国の偉大な正師を受け継いで、末法に妙法を弘通してきたと述べられます。そして、この三国三師に御自身を加え「三国四師」と名づけると宣言されました。
 仏法の継承は、万人の幸福の実現という根本の精神を正しく受け継ぐところに、本当の意味があります。
 大聖人は、末法濁世に生きる人々を根底から救うために、それまで誰も顕すことのできなかった法華経の極理である「南無妙法蓮華経」を顕され、御本尊根本の唱題行によって万人がその身のままで一生のうちに成仏できる幸福の大道を開かれました。
●仏法の正統は、創価の師弟に厳然と受け継がれているのです。
 池田名誉会長は語りました。「人生の真実の勝利は、広宣流布の信心を貫く以外にない。そのために、生きた信心の団体である創価学会員として、誇り高く生き抜いていただきたい」
   (聖教新聞 2013-02-19)