“自分も、悩む友の力になれる人に”

2013年3月8日(金)更新:2
【名字の言】
 弥生3月。草木が勢いよく成長する「弥(い)や生(お)い」が詰まった言葉だとされる。長い冬眠から目覚める動物もいる。万物が躍動する季節だ▼この3月、学会の青年部は「青年躍進大会」を各地で開催。“自身に勝って集おう”とする挑戦の姿がすがすがしい▼名古屋の女子部員は幼いころから毎晩、祖母と一緒に勤行し、本紙を読むのが日課だった。中学生になると、御書も拝読するように。仏法の偉大さを懸命に語ってくれた祖母。だが思春期になると、彼女は携帯電話をいじりながら、聞き流すようになっていた▼それでも、祖母は語ることをやめなかった。彼女の聞く姿勢が、ある日、変わる。大人になり、就職した彼女は、職場の人間関係で悩んでいたのだ。祖母は「真剣に聴いてくれる日を待っていたよ!」と涙した。彼女は“ずっと応援してくれた祖母のためにも、新しい自分になろう”と決意。悩みを乗り越え、今、“自分も、悩む友の力になれる人に”と新たな挑戦を開始している▼人を育てるには、努力と忍耐がいる。何より、育ってほしいと祈り願う誠意がいる。その心は、木が大地の栄養を吸って育ちゆくように、後継者が伸びゆくための糧となる。時代を超えて変わらぬ、人材育成の方程式である。(潔)
   (聖教新聞 2013-03-01)