立宗の日 平和と希望の光で世界を照らせ

2013年5月7日(火)更新:3
【社説】
 建長5年(1253年)の4月28日、日蓮大聖人は立宗を宣言された。今年は760周年の佳節である。
 大聖人が「宣言」されたものとは何か――。池田名誉会長は『御書の世界』で次のように展開している。「南無妙法蓮華経」は末法衆生が仏性を涌現する根源であるゆえに、「日蓮仏法は、一宗一派の小さな次元を超えて、あらゆる人々、あらゆる国々に開かれたものです。いわば『人類宗教』の開幕と拝すべきでしょう」「その意義から考え通してみれば、日蓮仏法は、『人間宗』であり、『世界宗』であると言える」と。

〈「変毒為薬」で使命に変える〉
 三代会長の不惜身命の闘争により、今やSGI(創価学会インタナショナル)は192カ国・地域に拡大。大聖人が打ち立てられた「南無妙法蓮華経」の音声は、いわば24時間365日、全地球を包み込んでいる。さらに、教学試験が本年、55カ国・地域で実施されるなど、人間主義の哲理を深める潮流は、「世界同時進行」で巻き起こっている。
 あるヨーロッパの友は、万人に“仏性”という最極の生命があるとの「人間信頼の哲学」に触れ、“ここに私が探し求めていた道がある”と感銘したという。
 アフリカの友は、いかなる困難も使命に変えていける「変毒為薬」の法理に、人生の光明を見いだした。
 「日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へつたふるなり、未来も又しかるべし」(御書1360ページ)。この大聖人の仰せ通り、創価の師弟が築き上げてきた世界広宣流布の堅固な基盤は完成した。いよいよ後継の弟子が、新たな時代の本舞台に躍り出る時である。

〈全民衆の幸福を誓願する日〉
 かつて名誉会長は、立宗700年目(昭和27年)に広布の金字塔を打ち立てた「2月闘争」に触れ、未来を見据えて後継の友に語った。
 「どこまで広布を拡大できるか。若き青年部、未来部の皆さま方に、すべてを託したい。よろしく頼みます!」
 「立宗の日」――それは日蓮大聖人が、全民衆の幸福のために、三障四魔との闘争を覚悟された「誓願の日」にほかならない。「今日蓮が唱うる所の南無妙法蓮華経末法一万年の衆生まで成仏せしむるなり」(同720ページ)との御聖訓を心肝に染め、「立宗の日」を、いよいよ未来に向かって、平和と希望の光で世界を照らしゆく出発点としていきたい。
   (聖教新聞 2013-04-27)