私達にはどこまでも信じ、励ましを送り続けてくれる同志、師匠がいる

2013年5月10日(金)更新:4
【名字の言】
 心理療法の一つに「ロゴセラピー」がある。自らの生きる意味を見いだすことを援助する療法。ナチスユダヤ強制収容所を生き延びた精神科医V・E・フランクルが体系化した▼どんな時も人生には必ず意味がある。人生のどこかに、あなたを必要とする「何か」「誰か」がいて、その存在は、あなたに見つけられるのを待っている。これがフランクルの思考の核心だ▼「おとうさん、なんみょう(=唱題行)せなあかんで」。それが息子の最後の言葉だった。3歳10カ月で逝った。交通事故だった。“なぜ、こんな苦しみに遭わなければいけないのか”。煩悶(はんもん)する壮年のもとに、同志が何度も励ましに訪れた▼息子の言葉が頭から離れなかった。自分のことしか考えない生き方を変えようと決めた。3人の友に弘教も実らせ、今、壮年はブロック長。人の幸福のために行動する喜びを発見した。この仏法を伝える自分を待つ人がいると感じた。それを教えてくれた息子が胸の中に生きている▼「待っています」――池田名誉会長は常々、私たちの人生の勝利を祈り、期待を寄せる。私たちには、どこまでも信じ、励ましを送り続けてくれる同志、師匠がいる。そこに深く思いを馳せる時、生きる勇気が湧き上がる。(芯)
   (聖教新聞 2013-04-28)