決意は知恵となり、実践となってこそ、前進がある

2013年5月19日(日)更新:2
・『一切の力を振り絞って、一人でも多くの人を励まそう』
http://d.hatena.ne.jp/yoshie-blog/20170116


【新・人間革命 奮迅 十三】
 山本伸一から花束を贈られた老婦人は、顔中に笑みを浮かべ、「嬉しい。嬉しい」と、何度も繰り返すのであった。
 彼女の後ろでは、夫と思われるメガネをかけた白髪の老人が、目を潤ませていた。
 「さあ、声高らかに学会歌を歌いながら、広布第二章へ旅立ちましょう。その先頭に立ったのが方南支部です!」
 伸一が、呼びかけると、誰からともなく、「人間革命の歌」の歌声が起こり、次いでピアノの調べが響いた。大合唱となった。  

 君も立て 我も立つ   広布の天地に 一人立て……

 伸一も歌った。“わが方南支部の同志よ、立て!”と叫ぶ思いで、共に合唱した。
 題目三唱のあと、彼は、「皆さん、ありがとう! 寒いから風邪をひかないように。どうか、気をつけてお帰りください」と言って、手を振りながら退場していった。
 外は寒風が吹いていたが、皆の心には、支部建設への闘魂が熱く燃え盛っていた。
 この日から、方南支部は大前進を開始していった。幹部は、ひたすら、一人ひとりの指導、激励に歩いた。ある人は「聖教新聞」に掲載された指導や体験を切り抜いて貼り付けたノートを小脇に抱え、相手に合った記事を引いて、懸命に励ましを重ねた。
 また、ある大ブロックでは、壮年が互いに信心を啓発し合うための試みとして、大ブロック長、ブロック長らがキャップとなって、幾つかのグループをつくった。
 新入会員からなる「ニューパワー・グループ」、建築関係者で構成される「建設グループ」、ヤング壮年を対象とした「若獅子グループ」、草創期に入会した人たちの「草創グループ」、団地居住者の「団地丸グループ」などである。共通の悩みなども忌憚なく話し合え、団結は一段と強まっていった。
 決意は知恵となり、実践となってこそ、前進がある。
   (聖教新聞 2013-05-18)