紙上座談会 「新・人間革命」を前進の力に

2013年5月30日(木)更新:6
【輝く創価の師弟城(37)勝利の要諦、未来への指標――「新・人間革命」を前進の力に】
正木 2013年「総本部」完成の年を勝利で飾ろうと、全国の同志が対話拡大に奔走しています。大切な時だからこそ、確認しておきたいことがあります。
 それは、聖教新聞に連載中の『新・人間革命』にこそ、勝利の要諦が示されているということです。
吉井 はい。日々、聖教新聞を読むなかで、その思いを強くしています。
原田 池田先生は、「会えない全国の会員と対話する思いで書いている」と、執筆の心境を述べられています。たとえ、小説の舞台が三十数年前であっても、そこに示されている指導原理は、ことごとく現在の私たちの信仰の糧となり、未来への指標となります。
杉本 「勇将」の章では、会合について、具体的に書かれていました。
 「会合では、何を打ち出すのかという、テーマを明確にしていくことが大切です。参加者が、“いろいろな話があったけど、何をすればいいのかわからない”と思うようでは失敗です。たとえば、“弘教拡大”と“機関紙の購読推進”を打ち出すとするなら、『これから行うことは、この二つです』と、明快に言うことです。あれもやろう、これもやろうと並べ立て、十も二十にもなってしまえば、結果的に、何も示さなかったのと変わりありません。的を絞ることです」
正木 リーダーが心すべき指導です。会員の皆さんは、時間をこじあけ、真剣な思いで会合に集ってくださいます。だからこそ、幹部は事前に話す内容をよく考え、会合に臨まなければなりません。綿密に打ち合わせをし、「会合の柱」をはっきりと伝えなければいけません。
杉本 “よし! 今日から、○○に取り組もう!”と、皆が決意できる会合を開いていくことですね。
吉井 先生は、さらに指導されています。
 「幹部が同じ話にならないように、ある人は体験を通し、ある人は御書を拝して、“なんのための活動か”“なぜ、そうするのか”を訴えていくんです。幹部は、納得と感動を与えていくことです。それには、自分が活動の意味をよく理解し、“さあ、やるぞ! 率先垂範だ”という気迫に満ちていなければなりません」
原田 御書や体験を通し、納得と感動を与える。これは、幹部自身が行学の実践に打ち込んでいなければ、できません。自ら率先して学び、実践する。これこそリーダーの要件です。

〈「小事」の積み重ね〉
吉井 また、先生は「奮迅」の章で、次のようにも綴られています
 「物事を進めるには、大綱が決まったら、一つ一つの事柄に対して、いつ、どこで、誰が、何を行うのかなどを、具体的に検討していくことが肝要である。活動の推進にあたって、あいまいさを残しておけば、そこから破綻が生じてしまう。こまやかな漏れのない対応、小事の完璧な積み重ねのなかに、計画の成就があるのだ」
杉本 毎週の地区協議会では、こうした具体的な協議が極めて重要です。たとえば、皆を励ますために、一人一人がどう動くのかなど予定を明確にすることです。そして、次の協議会で、その結果を確認する。そうした地道な積み重ねが、確かな広布の前進となります。
棚野 ともあれ、本年は、『新・人間革命』の連載開始から20年。「大切な同志の一人一人に捧げる思いで、また二百年後、三百年後の地涌の友に贈る思いで、懸命に書き続けている」との師の魂がみなぎる小説です。
橋元 「今回の戦いは、『新・人間革命』と共に勝った!」――皆が、そう胸を張って言えるような、痛快な勝利劇を綴っていきましょう。

《今年も省エネ、節電の心掛けを》
クールビズを励行〉
原田 さて、先日、政府は、今夏の節電、省エネについて、具体的な数値目標は設定しないものの、「できる限りの節電をお願いしたい」と述べていました。これに伴い、学会としても引き続き、各会館における節電を行っていきます。
棚野 特に本年は、電力の使用がピークに達する会合の時間を意識した取り組みに重点を置いています。
橋元 具体的には、会場の大きさに応じて、会合開始の30分〜2時間前を目途に、半分程度の空調を稼働させる「半開(はんかい)事前運転」です。これは、いわゆる“ピークカット”に大きな効果があるとされています。
正木 そうです。役員の皆さまには大変に苦労を掛けますが、よろしくお願いします。
橋元 それとともに、会議室、玄関、廊下などでは、できる限り室温を28度程度にすることも呼び掛けています。
棚野 もちろん、過度に節電を意識して、事故や病気があってはいけませんので、可能な範囲で推進していただければと思います。
杉本 照明についても、必要のない電気は点灯せず、使用していない部屋の電気もこまめに消灯するなどし、電力の消費を削減していきましょう。
正木 ノーネクタイや上着なしで過ごす夏の軽装「クールビズ」を学会としても励行しています。これも、節電対策の一環です。
原田 ともかく、「心にふかき・えうじん(用心)あるべし」(御書1176ページ)です。信心をしているからこそ、聡明な振る舞いが大切になります。小事が大事と肝に銘じ、豊かな知恵と堅実な行動で、充実の毎日を進んでいきましょう。
   (聖教新聞 2013-05-27)