熱中症・食中毒を賢明に予防

2013年5月30日(木)更新:7
【社説】
 朝、クールビズでさっそうと出掛けたものの、夜は急に冷え込み、震えるほどの気温に――。長野市では5月に入り、一日の寒暖差が24・7度を記録した日があった。また今月14日は全国100地点で、最高気温が30度を超える「真夏日」に。まだまだ一日の寒暖差が激しく、服装や体調管理には十分注意したい。
 体調管理で気を付けたいのが熱中症だ。急な気温上昇で病院に搬送される人が相次いでいる。体が暑さに慣れていないことが大きな原因のようだ。

〈水分・塩分を小まめに補給〉
 気温がさほど高くなくても、直射日光が当たるところではジリジリと暑さを感じる。それもそのはずで、きょうの太陽高度を調べてみると7月15日(海の日)と同じ約76度。夏の日差しと変わらない。日中の外出や外での作業では、それらを念頭に置き、熱中症予防に努めよう。
 車の中で日の当たるところでは、短時間で室温が40度以上になる。また、家の中で過ごしていても、室温や湿度が高いと、熱中症になるケースがある。水分・塩分の小まめな補給、冷房の適切な利用等、具体的に対策を立て、蒸し暑くなる季節を健康第一で乗り切りたい。
 一方、食中毒にも注意が必要だ。南風が入り、気温とともに湿度が高くなってくると、食中毒の原因となる細菌が繁殖しやすくなる。まず、本格的な梅雨を迎える前に、流し台や食洗器、食器の水切りかご、冷蔵庫内など、食器や食品を扱うところを清潔にし、絶対に食中毒事故を起こさないと心を定めていきたい。
 特に気を付けたいのは肉の扱い。生肉に触れた包丁、まな板、箸、容器には菌が付いている。そのまま他の調理に使うと食中毒になりかねない。肉は最後に調理し、使用後はすぐに洗おう。

〈正しい知識で衛星管理〉
 作り置きや、家族の食事の時間に開きがある場合、できるだけ冷蔵庫に保管し、温め直すときは十分に加熱する。また、行楽などで弁当を作るときは、保冷剤を使用するなどの工夫も必要だ。
 食中毒は、正しい知識を身に付ければ予防できる。家庭での賢明な衛生管理で、防止に努めていきたい。
 池田名誉会長は「自分が自分の『医王』となって、道理の軌道の上から、どう現実に『生きる力』を強めていくか、知恵を具体的に発揮していかなければなりません」(「若き君へ」第5回)と語っている。信心即生活の実践を通して、快活な日々を送っていこう。
   (聖教新聞 2013-05-27)