紙上座談会 対話の大精神を今こそ継承

2013年6月3日(月)更新:3
【輝く創価の師弟城(38)海外42言語で翻訳されるSGI会長の著作 対話の大精神を今こそ継承】
原田 本年は、池田先生とトインビー博士との2度目の対談から40年。20世紀最大の歴史家との魂の対話によって広がった世界の識者との対談集は今、60点を超えています。しかも、その多くが世界各国の言語に翻訳されています。
吉井 現在、海外の42言語で先生の著作が発刊され、その数は1400点を超えています。
棚野 出版不況といわれる時代にあって、快挙ではないでしょうか。まさに、世界に燦たる偉業です。
橋元 最近、翻訳された言語だけでも、ウクライナ語、マレー語、ギリシャ語、ルーマニア語マケドニア語などがあります。いかに、先生の思想と哲学が、世界中から求められているかを物語っています。
杉本 たとえば、インドのナラヤナン元大統領は、自身のスピーチについて“SGI(創価学会インタナショナル)会長の著作からアイデアを引き出している”と語っていました。
吉井 南アフリカマンデラ元大統領が、獄中生活の中で先生のエッセーを読み、啓発を受けていたことも有名な話です。

〈友情と平和の連帯〉
杉本 聖教新聞でも報道されていましたが、先日、南米アルゼンチンでスペイン語圏最大の本の見本市である「ブエノスアイレス国際ブックフェア」が開かれ、池田先生の著作が紹介されました。
吉井 ここでは、ノーベル平和賞受賞者のエスキベル博士との対談集『希望の力』(邦題『人権の世紀へのメッセージ』)が取り上げられました。
橋元 エスキベル博士は、アルゼンチンの軍事政権に対して、命を賭して戦った「人権の闘士」です。
棚野 博士は1995年(平成7年)、池田先生との初の出会いの折も、「私は以前からSGI会長の著作を読み、お目にかかるのを楽しみにしていました」と語っていました。
吉井 ブックフェアには、その博士が自ら会場に足を運び、先生との思い出を述懐されていました。いわく、「池田博士がどれほど偉大な人物かを知るには一度お会いするだけで十分でした」「私の人生の師匠は池田博士です」と。
原田 博士の言葉は、先生が対話によって、世界に友情と平和の連帯を広げてきた証左です。弟子の私たちは、その対話の大精神を受け継いでいきたい。
正木 エスキベル博士の信念の叫びに、こうあります。「青年よ、傍観者になるな! 参加者になれ。人生のドラマの主体者になれ。そして歴史の主役になれ。不正を見抜く批判力をもて。動き、そして人々と連帯せよ」
棚野 青年部は、創価の真実を大いに語り、日本中に正義の連帯を広げていきます。

《会合に出られない人に励ましを》
〈百人が一歩の前進〉
原田 ライフスタイルの多様化に伴い、生活の時間帯も変化し、会合に参加したくてもできないという方の声を聞きます。多忙な活動の中だからこそ、リーダーは、そうした方々への配慮を忘れてはいけません。
正木 池田先生は先日も、「水面だけが波立っているのを見て、全体が動いていると錯覚」してはいけないと戒められ、「組織の最前線の一人ひとりが自覚を新たにして、行動を起こしてこそ、本当の広宣流布の前進がある」と強調されています。
棚野 「一人が百歩前進するよりも、百人が一歩前進を!」――かつて先生が言われたように、一人一人の「使命の人材」が総立ちになってこそ、新たな勝利は開かれます。最も重要なのは、最前線の同志の活力です。そのためにも、リーダーはメンバーのもとへ小まめに通い、話をよく聞くことです。
杉本 たとえば、高齢の方で、なかなか会合に出られない人もいます。また、病気や仕事など、さまざまな理由から、会合に参加できない人もいます。そうした人たちの中には、苦難に直面している方もいるかもしれません。その人たちにとって、話のできる相手がいることは、どれだけの力になるか。
正木 だからこそ、会合に参加できない人に、いかにして会って励ましを送り、新たな決意で立ち上がってもらうか――ここに、リーダーは力を注いでもらいたい。眼前の一人を励ます以外に、広布の前進はないからです。
橋元 たしかに、じっくり懇談すると、“会合に出席できないメンバーの中にも、新たな人材がいる”と実感することが多くあります。
杉本 御金言には、「大海の一滴の水には、そこに流れ込む一切の川の水が納まっている」(御書944ページ、趣意)とあります。「一人」が大切です。悩める一人に光を当て、全魂で激励し抜いていく。これこそが、脈々と受け継がれてきた学会精神です。
原田 大勢の前で話すことが、リーダーの役割ではありません。「一人」のために徹して祈り、行動してこそ、真のリーダーです。
正木 ともあれ、広宣流布は総力戦です。副役職の友をはじめ、皆の力を結集したところが勝ちます。正義の民衆の連帯ほど偉大なものはないからです。時代を動かす力は、こうした強い絆にあるのです。
原田 創価の連帯の拡大は、信頼と友情の拡大です。世界の平和と社会の繁栄のためには、この善の連帯を広げるしかありません。仲良く朗らかに堂々と前進し、心通う友好の対話を大きく広げていこうではありませんか!
   (聖教新聞 2013-05-30)