人を思いやり、支え合うことによって培われ磨かれる人生の価値がある

2013年6月3日(月)更新:4
【名字の言】
 沖縄・南大東島を舞台に高校進学のため島を離れる娘と、父・母との絆を描いた映画「旅立ちの島唄〜十五の春〜」を見た▼沖縄で、高校のない離島の子どもたちは、映画のように、進学のため島を旅立つ「十五の春」を迎える。希望に胸を膨らませる一方で、家族と別居しなければならない現実が待ち受ける。寮が充実していないため、生徒の半数以上が民間のアパートに入居し、家計の負担ものしかかる▼高校時代、アパートでの一人暮らしの経験をもつ離島出身の壮年部員に話を聞いた。風邪で寝込んだときなど、親が身近にいない寂しさを何度も味わった。うれしかったのは、訪ねてきてくれる学会の男子部の存在だったという。兄のようなぬくもりは、今でも壮年の心に生き続け、感謝を忘れない▼青春の多感な時期から、島ならではの苦労を重ねてきたからであろうか。離島の友に接すると、家族や同郷を大事にし、他者を思いやる心、支え合う心が、より強いと感じる▼それは、同志を大切にする“創価の心”そのものといえよう。人を思いやり、支え合うことによって培われ、磨かれる人生の価値がある。自らの人格の輝きだ。豊かな心で「目の前の一人」を励まし、勇気と希望を送る創価の心を広げたい。(碧)
   (聖教新聞 2013-05-30)